つまり、世界中の優秀な外国人労働者が米国をめざしているわけで、米企業の本音としては、こうした優秀&ハングリーな人材と、あまり働かない&文句たれの米国人労働者とを置き換えたいのは当たり前で、賃金が米国人労働者より安ければなおさらです。というわけで、今回訴訟に踏み切った2人と同じ不満を鬱積(うっせき)させている米国人が激増しているのです。
無論、米国側もこうした状況に危機感を抱き、米国人の雇用を守るための施策を次々と打ち出し始めています。昨年12月には米議会が国内の各企業に対し、H-1Bビザを持つ人材の採用などの際に新たな手数料を課すよう法律を改正。
フロリダ州のビル・ネルソン上院議員(民主党、73歳)はディズニーの今回の解雇を非難したうえで、H-1Bビザの合格者をいまより1万5000人減の7万人にする法案を提出し、テキサス州の大物、テッド・クルーズ上院議員(共和党、45歳)も労働力の置き換え防止のため、H-1Bビザ取得労働者の最低年収を11万ドル(約1300万円)と高止まりさせる法案の成立に尽力中です。
11月の米大統領選で共和党の候補指名を目指す不動産王で、一時はダントツの支持率トップを突っ走っていたドナルド・トランプ氏(69)も、メキシコからの不法移民の強制送還に加え、外国人労働者の流入が米国民の失業増大の原因であるとして、H-1Bビザの発給を制限することや、企業に対し米国民の採用優先を義務付けることなどを声高に訴え、米国民の共感を得ています。