1ドル=106円台をつけた東京外国為替市場の円相場を示すボード=2日午後、東京・日本橋兜町【拡大】
黒田総裁は「金融政策は金融機関のためではなく、日本経済全体のためにやっている」と主張するが、政府は当面、「マイナス金利幅の拡大は慎重にやるべきだ」と考えているようだ。
マイナス金利の深掘りが封じられれば、日銀は追加緩和の手段として、国債や上場投資信託(ETF)の買い入れ拡大案などを検討するとみられる。だが、米財務省は為替報告書で、日本を監視国に指定。年初からの円高ドル安相場を「秩序的」とし、為替介入を容認しない考えを示した。
同報告書は日銀のマイナス金利について「市場を驚かせた」と記すのみだが、大統領選を控えて、米当局が円安を招く日銀の追加緩和を牽制してくる可能性は十分ある。金融・為替政策の自由度が制限されれば、円相場の1ドル=105円台突入も視野に入ってくる。