内部文書が流出したパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」が入居する建物=9日(ロイター)【拡大】
世界の主要中央銀行の総本山、国際決済銀行(BIS、本部スイス・バーゼル)統計によると、法人が帳簿上でのみ外国籍となるオフショア地域(タックスヘイブンと同一)で日本法人は金融資産残高で世界最大シェア約25%を占め、昨年末で約7400億ドル(約80兆円)に上る。
パナマ文書中最大のタックスヘイブン、バージン諸島は英国の中に組み込まれ、BIS統計から除外されているが、2015年では日本だけがBIS分類上のオフショアでの資産を前年比で1千億ドル増やし、対照的に英米など主要国資産を減らした。つまり、日本は国際金融市場での最大の資金の出し手なのである。
日本企業も金融機関も余剰資金を国内で回さず、投機色の強い国際金融市場で運用している。対照的に国内経済はゼロ成長、マイナス金利政策に踏み切っても円は投機ファンドに買われ円高になって、デフレ圧力が高まる。
課税の適正化での国際協調は、今月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で大いにうたえばよい。しかし、私たちの生活に反映する消費や投資、すなわち実体経済にあだなすタックスヘイブン本位の国際金融システムのもとで、国内資金需要を殺す増税と緊縮財政ばかりやっていたら、日本の再生は遠のくばかりだ。