(左から)オバマ米大統領(UPI=共同)、ダライ・ラマ14世【拡大】
【北京=西見由章】オバマ米大統領は15日、ホワイトハウスでチベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世と会談した。中国当局はノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマを「宗教を隠れみのにしたチベット独立主義者」とみなしており、米側の対応に強く反発。南シナ海問題をめぐって米中の対立が表面化する中、溝がさらに深まりそうだ。
米国はチベットの独立を支持していないが、宗教や文化、人権を擁護する立場だ。ダライ・ラマ自身も独立の追求ではなく高度な自治を求める「中道路線」を掲げている。
オバマ氏とダライ・ラマとの直接会談は2014年2月に続いて4回目だが、最近は中国の経済力を背景にした各国指導者への圧力が成果を上げ、「面会する国家指導者らは少なくなり、国際的地位が下がった」(人民政治協商会議常務委員)との発言まで出ていた。ダライ・ラマが15年2月に訪米した際、オバマ氏は会合に同席したものの、直接言葉を交わすことはなかったとされる。
今回の面談でも、メディアの取材を認めないなど一定の配慮はみられるが、欧州など各国の指導者の対応を変えるきっかけになるか注目される。
中国外務省の陸慷報道官は15日、「米国側に対して断固とした反対の立場を表明している。予定通り会見が行われれば、チベット独立勢力に誤ったシグナルを送ることになり、中米の相互信頼と協力を損なうことになる」と牽制(けんせい)した。