維新の地域政党としての斬新さは、大阪経済の低迷を前に「国の成長戦略しか考えない内閣、経済産業省には頼らない。自分たちで戦略を考えて実行する」という実利志向である。観念的・手続き的住民自治ではない。ただ、公務員特権などの地域行政の暗部と闘う中で、国政展開・国のガバナンス改革を強調してきた結果、「大阪の成長戦略」は吹き飛んでしまった感がある。
今こそ維新の本来の流れを東京に持ち込み、小池知事を中心とした新グループが「国と対立してでも、東京の成長は東京が考えて実行する」と維新との協力を持ちかけ、“犬猿の仲”的な東京と大阪が手を組み、現在の薩長同盟とも言うべき「東阪同盟」を結ぶべきだ。神戸や長崎などでその萌芽(ほうが)が見える「新型地域政党」の大連合ができれば、幕末の「雄藩連合」のように各地に広がる可能性がある。
そして、実は、停滞する安倍政権にとってもこの動きは有り難いはずだ。言うまでもないが、維新と安倍政権は、考え方も人的にも実は距離が近い(渡辺喜美氏の維新入りも一つの鍵)。「岩盤規制にドリルを打ち込むこと」ができずに悶絶(もんぜつ)している政権にとっては大きな突破口になりうる。「成長戦略の切り込み隊長」たる世耕弘成経産相や経産省改革派と小池知事・維新が手を組むのも本来は利害が一致する。「既得権益者」が隠れた共通の敵だ。