
質問に答える日銀の黒田東彦総裁=東京都中央区【拡大】
日銀は今年2月、民間の銀行から預かるお金の一部に事実上0.1%の手数料を課す「マイナス金利政策」を導入した。黒田東彦総裁は「効果を発揮している」と半年の成果を強調した。(聞き手、経済本部長 関根秀行)
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--9月の金融政策決定会合でまとめる「総括的な検証」はどういう形で公表するのか
「実体経済はかなり回復し、デフレの状況ではなくなってきているが、2%の物価上昇目標は達成されていない。緩和が経済や金融市場の動向に与えてきた影響・効果を総括的に検証する。2%目標をできるだけ早期に達成するには何をすべきか考える。検証結果がどのようなものになるかは現時点で申し上げられないが、基本的には(会合の)公表文(声明文)とともに公表することになる」
--年80兆円の国債購入量を柔軟化したり、平均年限基準(現在は7~12年)を緩和したりする考えは
「国債買い入れ額に幅を持たせるかとか、購入対象国債の平均年限基準をどうするかとか、具体的な話についてはあくまでも総括的な検証を踏まえて、会合で議論し、今後やるべきことを決める」