日銀総裁インタビュー一問一答 「物価目標は変えない」「マイナス金利は効果発揮」 (2/5ページ)

質問に答える日銀の黒田東彦総裁=東京都中央区
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 一種の国際標準

 --量的・質的金融緩和の導入時に掲げた「2年程度」で2%の物価目標を達成するという言い方を現在も変更していない。今後、「2年」という表現をどうするのか。また、2%は総裁任期中の必達目標か

 「2%目標は一種のグローバルスタンダード(国際標準)なので、変えるという話は全くない。2%をできるだけ早期に達成すること自体は、総裁就任前の2013年1月に政策委員会で決定し、政府との共同声明(アコード)にも盛り込んでいる。その上で、量的・質的金融緩和を13年4月に導入する際、『2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する』と言ってきた。すでに3年以上たっているので、(2年では)実現されていないということ。現時点では、17年度中に2%程度に達する可能性は高いが、最近の国際的な状況などで不確実性が高まっている」

 --総括的な検証の結果、9月の会合で、金融政策を変更する可能性は

 「総括的な検証を踏まえ、その時点の経済・金融情勢を議論し、必要な場合には躊躇(ちゅうちょ)なく追加的な緩和措置を講じる可能性は十分ある」

 --マイナス金利を強化(深掘り)する可能性は

 「欧州のいくつかの中央銀行が早くから導入し、マイナス金利の程度も日銀より大きい。技術的な意味では、マイナス金利をさらに引き下げる余地があるということは間違いないと思う。マイナス金利については、金融機関の収益に影響が出て、金融仲介機能を十分果たせなくなるという議論があるが、住宅ローン金利や企業への貸出金利が下がって、住宅投資のはっきりした増加につながっている。国際金融市場の動揺で、企業の業況判断はやや慎重化しているが、設備投資計画は非常にしっかりしている。マイナス金利の限界にはまだ到達しておらず、むしろ所期の効果を発揮している。ただ、金融機関の収益や仲介機能への影響については、常によく見る必要がある」

「この数年はむしろ市場との対話や予見可能性を重視する考え方がかなり出てきた」