
東日本大震災による津波で流失した映画館「岡田劇場」があった場所。「ポケモンGO」のゲーム画面では流失前の姿が再現され、ゲームの拠点に設定されている=宮城県石巻市(高橋寛次撮影、現地で撮影した画面を合成)【拡大】
ナイアンティックのアジア統括本部長を務める川島優志も「(ポケモンGOが)新しい人の流れを生む契機になればいい」と前向きだ。
鳥取砂丘「解放区」 絶えず100人集客
ポケモンGOを地域の集客につなげる動きは被災地だけではない。
「砂丘は広大で、安全に楽しんでもらえる。県の観光の新たな誘因になるはずだ」
ポケモンGOの国内サービス開始から2日後の7月24日。鳥取砂丘を視察した鳥取県知事の平井伸治はそう確信した。平井は翌25日、鳥取砂丘を「スナホ・ゲーム解放区」に指定すると宣言。ゲーム中の交通事故などが騒ぎになる中、安全性を“武器”にポケモンGOのユーザーを取り込んだ。
砂丘内には100カ所以上のポケストップが集中しており、交通事故などの心配もない。家族連れを中心に「絶えず100人ぐらい」(県砂丘事務所)が砂丘を訪れ、夜になると砂丘に瞬くスマホの明かりと、日本海沖のイカ釣り漁船のいさり火が交じり合う、新たな風物になっている。
こうした動きは全国に広がりつつある。11月にはゲームと自治体の連携をテーマに、全国の自治体関係者を集めたフォーラムが初めて開かれる。主催するのは岩手県庁で、若手職員らで組織する「岩手県庁ゲームノミクス研究会」が協力する。
同研究会会長を務める秘書広報室長の保和衛はこう強調する。「人を動かすゲームの力をどう活用するか、自治体の知恵の出しどころだ」(高橋寛次、敬称略)