この本質にきちっと目を向けて。だから、格差の是正は貧困対策だ。貧しい人が気の毒だからだけではないんです。日本社会、日本経済の活力を取り戻すためにも、格差は是正しなきゃいけないんです。みんなのために、社会全体のために、格差を是正しましょう。貧困に立ち向かいましょう。私たちは自信を持ってそのことを皆さんにお訴えをさせていただきたい。
具体策はたくさんあります。一度にいろんなことをやらなければいけません。でも、大事なことを2つだけ、この選挙で私は申し上げています。
一つは「きちっとしたルールに基づく経済にしよう」ということです。
自由にすれば、競争させれば、経済はよくなる。こうした新自由主義と呼ばれる考え方が蔓延をしてきました。確かに、資本主義経済というのは自由な競争。競争がなければ進歩はありません。でも、自由な競争には前提があります。公平公正なルールがあること。そのルールがきちっと守られること。このことなき競争は競争ではありません。
ルールを作る責任は誰にありますか。政治にあります。ルールを守らせる責任は誰にありますか。政治にあります。これをやってきていないから、おかしな競争、そのひずみで格差と貧困を生んでいるんです。
その代表が労働法制、働き方のルールじゃないでしょうか。非正規雇用が増えて、いまや4割。そのうち少なくとも半分は、不本意ながら非正規雇用。非正規雇用の多くがいわゆる派遣です。二十数年前まで、派遣労働で働いている人は、どちらかというと恵まれていたんです。特別な技術・技能を持った専門的な仕事以外には認められていなかったんです。これを、労働法制を改悪に改悪を重ねて、今まで正社員がやるのが当たり前だった仕事を派遣に置き換えていった結果として、非正規がこんなに増えてしまったんです。元に戻しましょうよ、皆さん。