公示地価 茨城の工業地、25年ぶり上昇 住宅・商業も下落幅6年連続縮小 (2/3ページ)

 ひたち不動産鑑定(水戸市)の不動産鑑定士、塚本修一氏は「昨年2月の圏央道県内区間全線開通の効果が大きい。県南地域では千葉県側などと比較しても割安感があるため、需要が高まっている」と分析している。

 他の用途別では、1平方メートル当たりの住宅地の平均価格が前年比マイナス0・7%の3万900円、商業地は同マイナス0・7%の5万5400円で、全用途では同マイナス0・6%の3万5千円となった。

 住宅地で価格が上昇したのは26地点で、昨年の17地点から増加した。守谷市7地点、古河市5地点、鹿嶋市4地点、結城市、龍ケ崎市、牛久市、つくば市で各2地点などとなっている。

 商業地は昨年より3地点多い、6地点が上昇。内訳は龍ケ崎市とつくば市の各2地点と土浦、守谷両市で各1地点。横ばいの地点は全体で前年の111地点から148地点に拡大した。

 県水・土地計画課は「緩やかな景気回復が継続する中、長期間の下落で底値感が出ている地域が拡大した」とみている。

 最も高い住宅地は、2年連続で「つくば市竹園1丁目8番2」で19万円。上位5位につくば市の4地点、守谷市の1地点が入り、つくばエクスプレス(TX)沿線が上位を占めた。