SankeiBiz for mobile

みずほ銀処分“2トップ維持” 非難覚悟、組織防衛を優先

ニュースカテゴリ:企業の金融

みずほ銀処分“2トップ維持” 非難覚悟、組織防衛を優先

更新

 みずほ銀行は28日、暴力団関係者らへの融資を放置していた問題で経営責任を明確にするため、佐藤康博頭取を半年間無報酬とし、問題を放置していた塚本隆史会長を引責辞任とするなど歴代3頭取らの処分を発表した。しかし、塚本氏は持ち株会社みずほフィナンシャルグループ(FG)の会長職にとどまるなど、現経営陣の影響力が色濃く残ることに批判が強まることは避けられず、説明責任が厳しく問われる。

 「強いリーダーシップを発揮して、もう一度強い組織を取り戻す」。佐藤頭取は会見で自身の辞任を強く否定した。

 塚本氏は問題融資が放置された期間の多くに相当する2011年6月から13年6月まで頭取を務めた。13年7月に頭取に就いた佐藤氏が銀行トップとしての関与が薄いとみなされたことが、辞任する塚本氏との処分の差につながった。しかし、両氏はみずほFGの会長と社長職にはそれぞれとどまる。

 みずほ銀は11年の東日本大震災直後のシステム障害など、問題が発生するたびに第一勧銀、富士、日本興業の旧3行の出身者が、水面下で激しい人事抗争を繰り返し、その企業風土が非難されてきた。

 佐藤頭取も会見で「縦割り意識があった」と認めた。だが、今年7月に傘下2行が合併し、悲願の“ワンバンク”を実現。グループを束ねてきた佐藤氏と塚本氏が退けば組織が崩壊しかねないという危機感が、両氏がみずほFGの“2トップ”にとどまる背景にある。

 みずほFGの改革を支えてきた金融当局も、当初から佐藤氏の辞任をのぞまない雰囲気があったようだ。

 「どういう社内処分であっても、世間から非難されることは覚悟している」。“最大の焦点”だった経営陣の社内処分の決定を受け、みずほ銀のある幹部もこうため息をもらす。

 自民党は今回の問題で29日に金融調査会と財務金融部会の合同会議を開き、佐藤氏から事情を聴取すべきだとの声も上がる。予想される2トップ体制維持の批判をかわすことができるのか、正念場はこれからだ。

ランキング