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【早坂礼子の経済ウォッチング】いまどき女子の就活事情 採用側とのギャップ

ニュースカテゴリ:暮らしの仕事・キャリア

【早坂礼子の経済ウォッチング】いまどき女子の就活事情 採用側とのギャップ

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書店の店頭に並ぶ就活ハウツー本 ≪第1回≫女子学生向けの就活必勝ハウツー本が人気

 いまの大学3年生から新卒採用のスケジュールが変わる。経団連が策定した倫理憲章に従い2016年3月卒の新卒採用から15年の3月1日に説明会開始、8月1日に選考開始になる。いまの4年生は3年生の12月1日に説明会が始まり、4年生の4月1日に選考会が始まったので、現行より4カ月後ろ倒しになる。安倍晋三政権は女性活用を政策の柱に掲げているが、女子学生の就職はどうなるのか。

 手元に一冊の書籍がある。B5版サイズで見返しなどに一流企業の広告があり、薄茶色の帯がなければ雑誌にもみえる。中身はオールカラー100ページ。表紙には小さく「長く働き続けたい女子のための就活必勝塾」とあった。

 著者は健康関連器具などを販売するジャパンライフの山口ひろみ社長(42)だ。聖心女子大を卒業した後、慶大で経営学修士(MBA)を取得。父の興した企業でキャリアを積み、2007年に2代目社長に就任した。

 11年10月から開いた同社の就活セミナーに参加した学生に就活に関する悩みを聞いたら「女子学生と採用側のギャップに気が付いた」という。

 溝のひとつは意識の違いだ。女子学生は正社員としてできるだけ長く働きたいと思って就職活動をしている。彼女たちの多くは小学生から徹底した男女平等教育を受けており、男性と同じように働くことがあたりまえだと思っている。だが、企業のなかには「女子は何年か働いたら辞めてしまう」と考えるシニア層が少なくない。実際、20代後半から30代の女性の離職率は男性より高いのが現状だ。

 就活に臨む女子学生の身だしなみの認識でもギャップがある。いまは女性もパンツスーツがあたりまえなので、就活でも着用する女子学生がいる。親や大学の就職指導窓口に聞いてもとくに反対されないからだ。しかし採用側は「なぜスカートで来ないのかな」と思う。そして「こんなことは聞けない」と遠慮して学生に伝えず、黙って落としてしまう。

 山口さんは「女子学生も企業も就活にふさわしいマナーや服装がわからなくなってきているのではないか」と考えた。そこで2012年9月から「女性経営者から見て、これが常識。この通りにやっていれば間違いはない」というハウツーを『就活女子のための就活必勝塾』と題して交流サイト「フェイスブック」で立ち上げたところ、「いいね!」と登録した人の数が約4万件、アクセスも1日の表示回数が11万件、月間では同330万を越える人気で、今年9月には書籍の出版も実現した。

 書籍版は「就活でブルーな気分のときにも気分が上がるように」と表紙は明るいピンク一色にした。帯を外せば大学ノートに見えるので学生が電車の中で広げても違和感がない。1000円+税で書店のほか一部コンビニエンスストアでも売っている。

 男性に比べて女性は結婚や出産で仕事を辞めることに対する周囲のストッパー(抵抗感)が小さい。だが安易に辞めてしまうと次の職場ではまた1からやり直しだ。転職を繰り返せばキャリアや給料は上がらない。山口さんは「正社員で働き続ければ社会的な信用を得られます。ぜひ就活を勝ち抜いて企業でコツコツ働き続けることのすばらしさを感じてほしい」と説いている。

 では、女子学生が就活戦線を勝ち抜くにはどうすれ良いのか。次回は具体的なポイントを紹介しよう。

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