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歴史を変えた「ベルリン・テイスティング」から10年目の祝賀会! 青木冨美子
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“ワインの最高位はフランス”と思われていた時代に、仏VSカリフォルニアのワイン対決を仕掛けた英国人のスティーヴン・スパリエ氏。この米国建国200周年を記念した1976年のブラインド・テイスティングでは、赤&白ともにカリフォルニア産が首位に輝き、ワイン界に衝撃を与えました。
チリの『ヴィーニャ・エラスリス』と『ヴィーニャ・セーニャ』のエドワルド・チャドウィック当主もチリワインの実力を証明する機会をうかがっていました。彼は自社のワインと世界のトップワインとの比較テイスティング構想を前述のスパリエ氏に打ち明け、2004年にドイツでの『ベルリン・テイスティング』を実現させます。仏&伊に、チリのプレミアムワインを含めた16種類がブラインドで供出されました。1位は『ヴィニエド・チャドウィック2000』、2位は『セーニャ2001』でチリ産が圧勝、世界を驚かせました。その後、世界15か国(東京は06年)で同様のテイスティングが行われ、トップ3の90%をチリワインが占める結果に! 世界の銘醸ワインと伍したチリのプレミアムワインが名声を確立していきました。
今年はベルリンから10年目なので各開催地で記念晩餐会が開かれています。東京では3月6日にパトリシオ・トーレス駐日チリ大使を貴賓にお迎えし、チャドウィック当主と参加者約80名で10年間の軌跡をたどりつつ、ブラインド・テイスティングで勝利したワインで祝いました。
『ベルリン・テイスティング』はチリワインの歴史を大きく変えた一頁です。(ワインジャーナリスト 青木冨美子/SANKEI EXPRESS)