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3年越しの待望のシャンパン『BAM』 青木冨美子

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3年越しの待望のシャンパン『BAM』 青木冨美子

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 【ワインのこころ】

 古代品種を使ったシャンパン『BAM』の登場は3年越しの恋が成就した気分。

 一般的にシャンパン造りには白ブドウのシャルドネと黒ブドウのピノ・ノワールおよびピノ・ムニエが使われています。長い年月を経て、気候や土壌に合う品種として淘汰(とうた)されてきた結果ですが、シャンパーニュ地方の法律では上記以外、白ブドウのピノ・グリ、ピノ・ブラン、アルバンヌ、プティ・メリエも規定ブドウとして認められています。栽培面積は極少、絶滅傾向にある古代品種ですが、近年、若手世代による取り組みが目立っています。タルランはその筆頭です。

 今春の現地訪問で12代目のブノワ・タルラン氏=写真=からうれしい報告を聞きました。3年前にお訪ねした折、彼が「新製品として発売する」と言っていたアイテムが動き出したからです。2003年に再植樹したピノ・ブラン(B)、アルバンヌ(A)、プティ・メリエ(M)の3品種を使い、各1字ずつ取って命名された『BAM』(写真左端)。舌の上でライム似の酸が“BAMバン”というような食感を残す意味もあるようです。

 6月下旬にはラベルも完成し、夏以降お披露目の予定。生産量は1200本。仏国内だけでなく、海外からの問い合わせがきている状況なので、発売後の動きは早そうです。シャンパンの骨格をなすプティ・メリエ(68%)は薬草アメやはつらつとした酸、アルバンヌ(16%)はミントやスリリングな酸、そしてピノ・ブラン(16%)は丸い印象ながら強固な酸を備えています。

 昔から古代品種を栽培してきたタルランならではのシャンパン。シャンパーニュ地方の歴史をボトルから感じ取れる価値ある1本です。(ワインジャーナリスト 青木冨美子/SANKEI EXPRESS

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