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体や脳のエネルギー源 白いんげんと豚肉の甘辛煮

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体や脳のエネルギー源 白いんげんと豚肉の甘辛煮

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 【牧野直子の健康ごはん】

 皆さんは豆を食べていますか? この「豆」は野菜の枝豆やそら豆ではなく、大豆・大豆製品でもない、いんげん豆(大福豆、白花豆、金時豆、手亡(てぼう)など)や小豆、ささげ、えんどう豆、ひよこ豆などのことです。

 枝豆やそら豆は未熟なまま収穫され、ビタミンCも期待できることから野菜に分類されます。大豆は同じ豆でも、タンパク質が多く、畑の肉とも呼ばれ、植物性の良質タンパク質源として副菜だけでなく主菜として食べられます。

 では、その他の豆に期待できる主な栄養成分はなんでしょう? それは炭水化物で、全栄養成分の50%以上を占めています。炭水化物は、体を動かす、脳を働かせるための重要なエネルギー源。米が主食ではない国では、ゆでた豆が肉料理に添えられたりします。

 日本では、炭水化物が多いことを利用し、ゆであずきや白あんを使った和菓子で食べられることが多く、料理に利用する割合は少ないようです。炭水化物以外には、大豆同様、カルシウムや鉄、マグネシウム、カリウムなどのミネラルや、炭水化物をエネルギーに換える際に必要なビタミンB1も多く含まれ、食物繊維も豊富。また、小豆や金時豆にはアントシアニン、フラボノイドなどのポリフェノールが多く、強い抗酸化作用があることが分かっています。

 水煮やドライパックを利用してもよいですが、乾物なら(1)洗って3~4倍量の水に一晩漬ける、(2)そのまま強火で加熱し、煮立ったら、いったんざるにとりゆで汁を捨てる、(3)豆を鍋にもどし、新たに豆がかぶるくらいの水を加え、中火で煮る。煮立ったら豆が踊らない程度の火加減で、豆がゆで汁から出ないように差し水をしながら1時間弱煮る。豆が指先でつぶれるくらいが目安です。ゆでた豆は、小分けにして冷凍保存しておけば、すぐに使えて便利ですよ(小豆、ささげは水に漬ける必要はありません)。(文:管理栄養士 牧野直子/撮影:田中幸美(さちみ)/SANKEI EXPRESS

 ■まきの・なおこ 料理家、管理栄養士、ダイエットコーディネーター。「スタジオ食」代表。1968年、東京生まれ。女子栄養大学卒。おいしくてからだに優しく、元気になるレシピ、健康的なダイエット方法まで提案し、幅広く活躍中。著書も多数で、近刊は「エネルギー早わかり第3版」(女子栄養大学出版部)、「新・魚を食べる健康法」(マガジンハウス)。

 ≪白いんげんと豚肉の甘辛煮≫

 ※213kcal、塩分0.7グラム(1人分)

 【材料】(2人分)

白いんげん豆(ゆでたもの) 100グラム

豚肩ロース薄切り肉     80グラム(3センチ幅に切る)

玉ねぎ           1/4個(薄切り)

サラダ油          小さじ1

A(酒 小さじ1、みりん 大さじ1/2、砂糖 小さじ1/4、だし汁 1/2カップ)

しょうゆ          大さじ1/2

いんげん          2本(ゆでて斜めに切る)

 【作り方】

〔1〕フライパンにサラダ油を熱し、豚肩ロース薄切り肉をさっと炒め、玉ねぎを加えてさらに炒める。

〔2〕Aを加えて5分くらい煮る。いんげん豆、しょうゆを加えさらに10分くらい煮て、いんげんをちらす。

 【ワンポイント】

☆玉ねぎはねぎでもよい。

☆いんげんは絹さやでもよい。

 ≪セロリとあさりのすまし汁≫

 ※11kcal、塩分1.0グラム(1人分)

 【材料】(2人分)

セロリ       1/8本(斜め薄切りにする)

あさり       80グラム(砂抜きをする)

昆布        1/2枚(1と1/2カップの水に30分以上つけておいてから取り出す)

うすくちしょうゆ  大さじ1/4

塩         ミニスプーン1/2

 【作り方】

鍋にだしを入れて熱し、あさりを入れて口が開いたらセロリを加える。うすくちしょうゆと塩で味を整える。

 【ワンポイント】

☆セロリは三つ葉や絹さや、貝割れ大根でもよい。

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