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【フジロック’14の見どころ】ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文さんインタビュー
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【かざすンAR(視聴無料)】「いろんな楽しみ方や思いが集まって、フェスとして成立している」とフジロックの魅力を話す、ASIAN_KUNG-FU_GENERATIONの後藤正文さん=2014年7月9日(岡崎健志さん撮影、提供写真) ≪いろんな楽しみ集まる理想郷≫
フジロックでは、数多くの伝説的なライブ、人の心に強く刻まれたライブが繰り広げられてきた。フジロックによって成長していったバンドも少なくない。ASIAN KUNG-FU GENERATIONもそんなバンドの一つだ。ボーカルを務める後藤正文さん(37)に聞いた。
メジャーからのファーストシングル「未来の破片」をリリースした直後に、フジロックのルーキーアゴーゴーに出演。ルーキーアゴーゴーとは新人バンドの登竜門といわれているステージで、出演バンドはオーディション形式によって募集される。ASIAN KUNG-FU GENERATIONがルーキーアゴーゴーに立った2003年には、サンボマスターもこのステージに出演した。
「今までのライブのなかで、あれほど緊張したことはなかったですよ。『アジカン、良くなかったね』なんて言われてしまったら、もうフジロックに出られないんじゃないか。そんなプレッシャーがあったんですよね。僕らが演奏したのは、日曜の夜というか月曜の朝でした。2003年のフジロックの最後のバンド。月曜の朝4時だというのに、お客さんがずいぶんいてくれたんですよね。空が白んでいきながらのライブ。本当に感動的な瞬間でした」
ルーキーでのライブが認められた翌年にレッドマーキー、そしてルーキーから3年後の06年にはフジロックのメーンステージであるキャパシティー3万人のグリーンステージへ羽ばたいていった。
後藤さんは、東日本大震災以降、フリーペーパー『THE FUTURE TIMES』を自費で発行するなど、環境や社会について発信するようになった。『THE FUTURE TIMES』は「未来を考える新聞」だ。4月に発行された第6号は、「三年後の現在地」と題され、3年が経過した被災地を訪ねたリポートが掲載されている。
今年のフジロックでは、ソロとしてライブをするほか、トークにも出演する。トークで一緒にステージに上がるのは、加藤登紀子さんとBRAHMANのTOSHI-LOWさん。MCをジャーナリストの津田大介さんが務めるアトミック・カフェというコンテンツだ。アトミック・カフェは、1980年代に「反原発」を旗印に立ち上がったフェスで、東日本大震災後の2011年にフジロックで復活した。
「エネルギー問題をはじめ、今は僕たちの意識が問われているんだと思います。消費しているのではなく選択しているという意識を持つこと。例えば野菜だったら、無農薬の野菜を食べたいのなら、そうやって大切に生産している農家の野菜を選択すればいい。フジロックだって、みんな選択してやってきている。何かをしたいという気持ちと、何をやっても無駄なんじゃないかというアンビバレントな2つのフィーリングがあるのが当然なんですよね。だから自分がやっていることが無駄だなんて思ってほしくない。(加藤)登紀子さんの時代とは、僕らの世代は判断の仕方が違うと思います。情熱はもちろんなんだけど、理論も聞きたいと思っている。アトミック・カフェでは、自分の身の丈で話せればと思っています」
「学生の僕には憧れのフェスでした」と語る後藤さん。最後にフジロックの魅力を語ってもらった。
「あらゆる面でユニークだと思います。いろんな音楽があって、アトミック・カフェのような言論の場もある。いろんなものが混同されないで、いろんな楽しみ方や思いがそこに集まってフェスとして成立している。不便なことも多いし、タフな体験も待っている。けれど、いろんな楽しみがあるんですよね。それが豊かなことなんだっていうことを感じられる場所です。フジロックは、ある意味で理想的な空間だと思います」
延べ10万人以上が苗場の森に集う。その一人一人が貴重な体験をするフジロック。今年も多くの体験がそこで生まれ、伝説として語り継がれていく。(フリーペーパー「Lj」編集長 菊地崇(たかし)/SANKEI EXPRESS)
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