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【体操】神本2冠 リオへ大きな一歩
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体操・男子個人総合決勝。金メダルに決まり、客席に向かってガッツポーズする神本(かもと)雄也=2014年9月23日、韓国・仁川(共同) アジア大会は23日、第5日が行われ、体操の男子個人総合で神本(かもと)雄也(日体大)が金メダル、山本雅賢(まさよし、徳洲会)が銀メダル。神本は団体総合に続く今大会2個目の金となった。
競泳の男子200メートル平泳ぎで、小日向一輝(セントラルスポーツ)が銀メダル、小関也朱篤(やすひろ、ミキハウス)が銅メダル。女子400メートル個人メドレーで清水咲子(さきこ、日体大)が銀メダル。日本のエース、萩野公介(こうすけ、東洋大)は男子400メートル自由形で今大会4個目の金メダルに挑んだが、銀メダルに終わった。
自転車の男子オムニアムで橋本英也(えいや、鹿屋体大)が金メダルを獲得した。シンクロナイズドスイミングのフリーコンビネーションで日本は2位。射撃のクレー女子トラップの中山由起枝(日立建機)は決勝で競り負け、2連覇を逃した。テニス女子団体の日本は準決勝で敗れ、3位が確定。フェンシング男子エペ団体の日本は決勝に進んだ。柔道の団体戦で女子は優勝、男子は銅メダル。(仁川 宝田将志/SANKEI EXPRESS)
≪神本2冠 リオへ大きな一歩≫
体操は個人総合決勝が行われ、男子で予選1位の神本(かもと)雄也が87.950点で優勝した。この種目の日本勢では、1974年テヘラン大会の堀出一夫以来10大会ぶりの優勝で、神本は団体総合に続いて2個目の金メダル。山本雅賢(まさよし)が87.500点で2位に入った。
女子では石倉あづみ(ZEROク)と、山本優理子(戸田市SC)が登場する。
世界選手権を控え、一線級がいない大会であっても、歴史に日本勢40年ぶりの金メダルが刻まれることに変わりはない。体操の男子個人総合を制した20歳の神本は「大会のレベルがどうであれ、出るからには優勝したいと思っていた。目標が高すぎるとは思わなかった」といい切った。
団体金メダルに貢献し、トップ通過した予選ほどの安定感はなかった。2種目目のあん馬でミスが出て、ライバルの山本にリードを許した。それでも「最初の床運動が良かったので、プラスマイナスゼロ」と引きずることはなかった。終盤5種目目、日本トップクラスのDスコア(演技価値点)を持つ得意の平行棒で15.500点をマークし、狙い通りに逆転した。
1984年ロサンゼルス五輪を目指す体操選手だった、父の堅二さんの影響で5歳から競技を始めた。高校時代は多い日で11時間も体を動かした練習の虫は、2010年のユース五輪でも個人総合を制覇した。
内村航平(コナミ)が世界で無敵の強さを誇る個人総合で、国内は加藤凌平(りょうへい)、野々村笙吾(しょうご、いずれも順大)がその絶対王者を追う。90点台で勝負する3人と現状では力の差がある。だが、大舞台の経験を積んでいくことで、16年リオデジャネイロ五輪も見えてくるはずだ。
「上の3人と勝負できるように頑張りたい」。父が果たせなかった夢へ、大きな一歩を踏み出した。(共同/SANKEI EXPRESS)