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世界標準の音楽を日本から発信 KYOTO JAZZ MASSIVE 20th Anniversary
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京都府宇治市出身の沖野修也と弟、好洋による兄弟DJユニット、KYOTO_JAZZ_MASSIVE(提供写真) 今回の連載、執筆者が自分のユニットを紹介することをお許しいただきたい。とはいえ、これでもDJの端くれ、どんな偉人の作品も自分の感性に響かないものは決して賞賛を追随することはないし、たとえ自分が作った曲でも前後の曲の質と同等でなければ取り上げることはない。ここは評論家として客観視し、決して自画自賛にならないように、自分たちの方向性や所在地を冷静に分析したいと思う。
今年、メジャーデビューから20周年を迎える僕、沖野修也と弟、好洋からなるKYOTO JAZZ MASSIVEは、兄弟DJユニットにしてオリジナル楽曲も発表するクリエーターチームでもある。これまで世界140都市をDJとして歴訪してきた。そして、10年前からはバンドとしても活動を開始。日本ではRISING SUN ROCK FESTIVALや横浜のBAY HALL、海外では世界最大の屋内イベント、NORTH SEA JAZZ FESTIVALにも出演を果たした。
僕たち兄弟は、結成当初から一貫して世界と同じ目線で活動を続けてきた。国外での公演を行うだけでなく、海外アーティストを数多く日本にも招いてきたのだ。それは、単なるビジネスではなく、国境を越えた音楽家同士の交流であったし、“行くこと”と“呼ぶこと”で外国人の日本に対するイメージアップにも少なからず貢献してきたと自負している。
極東の地から異国に現れたサングラスの2人組…。僕たち日本人DJの存在を知ってもらっただけでなく、多くの人々がKYOTO JAZZ MASSIVEの選んだ音楽を楽しんでくれた。そして、国際的なDJたちを最高のもてなしで日本に迎え、日本にも彼らを受け入れる土壌があることをアピールすることができた。日本が世界に誇れる文化はアニメやコスプレだけではないのだ! 1970年代の日本のジャズやフュージョンに多大なる影響を受けた国産のダンスミュージックを、自分たちの音源だけに限らず、仲間の作品を含め、国外でプレイし、来日したアーティストに紹介してきた。それがKYOTO JAZZ MASSIVEなのだ。
ジャズを基調にしながらも、ソウルやファンクといったエモーショナルな音楽、そして、ハウスやテクノといった現代的なサウンドを攪拌(かくはん)し、融合させるKYOTO JAZZ MASSIVEの音楽スタイルは、クロスオーバー・ミュージックと呼ばれている。時にR&Bやヒップホップ、果てはロックや民族音楽までをも取り入れ、音楽制作を通して差別や偏見のない聴覚上のユートピアを構築しようとすらしている。
このたび、20周年を記念して2枚のコンピレーションが発売されることになった。一枚は『KJM WORKS』と題されたここ数年の作品集。他者に提供したREMIXやRE-EDITを集めた近い過去の業績を知ってもらうことが狙いだ。もう一枚は、『KJM PLAYS』なる、沖野兄弟のフェイバリット楽曲集。1年以内のヒットチューンを軸に新曲を加えた内容となっている。こちらは、僕たちの“現在”をご理解いただくのに適している。
では未来は? 来年、12年ぶりに発売される予定のKYOTO JAZZ MASSIVEのアルバムをここ数カ月制作中なのだが、この2枚のコンピレーションの延長線上にその答えが反映されることだろう。
そして、11月9日(日)に六本木のEX THEATERで行われるTOKYO CROSSOVER/JAZZ FESTIVAL 2014では、『KJM PLAYS』に収録した新曲や僕のソロアルバムからの数曲に、参加メンバーの楽曲も加えたオールスター的なレパートリーで、“DJプレイの生演奏化”を目指した20周年記念ライブを敢行する。
これからも僕たちは、世界標準の音楽をここ日本から発信していくのだ。(クリエイティブ・ディレクター、DJ 沖野修也/SANKEI EXPRESS)