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ブレア英元首相に迫る「IS」の影 テロ関与疑い男 自宅住所把握

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ブレア英元首相に迫る「IS」の影 テロ関与疑い男 自宅住所把握

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過激派「イスラム国」の主なデータ=2014年9月27日現在、※米CIA(米中央情報局)などによる  ロンドンの裁判所で14日、テロ行為に関与した疑いで訴追された英国人の男(26)の公判が開かれ、男がトニー・ブレア英元首相(61)の自宅住所を記した紙片を所持していたことが明らかになった。男の「iPhone(アイフォーン)」のスクリーンセーバーにはイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国(IS)」の“国旗”である黒旗の画像がアップされ、内部にはISを支持する内容が記録されていた。トップシークレットであるはずの政府要人の住所がISとつながりを持つテロリストにいとも簡単に知られていたことになり、欧米では忍び寄るテロの恐怖に衝撃が走っている。

 英紙ガーディアンやデーリー・メール、BBC放送(いずれも電子版)などによると、男は南ロンドンに住むエロール・インセデル容疑者。

 検察側の説明によると、インセデル容疑者は昨年9月30日、黒のベンツを運転中、交通違反を起こしたため、警察の指示で車を路肩に停車。警察官が車内を調べたところ、台湾のエイサー社の小型パソコンと白いヴェルサーチの眼鏡ケースがあり、眼鏡ケースの中からブレア元首相夫妻の自宅住所を書いた紙片が見つかった。そばには「信者たちよ。近くにいる異教徒たちと戦え」などと手書きされたノートもあった。

 不審に思った警察官はベンツに盗聴器を仕掛けてそのまま泳がせた。その結果、盗聴器を通じて「ビンラーディン」「シリア」「ジハード(聖戦)」といった単語や、「白人は大嫌いだ。やつらは豚だ。すべて破壊してやる」といった危険な会話の断片を確認。10月13日夜、ロンドンのタワーブリッジを渡った直後に3人の武装警官がベンツを急襲し、インセデル容疑者と同乗者の2人を逮捕した。

 アイフォーンから証拠発見

 警察はインセデル容疑者のアイフォーンの保護ケース内のSDカード(記憶媒体)から「ニトロ」「車爆弾」「ガス爆弾」などと書かれた爆弾製造に関するファイルを発見。アイフォーンの検索結果などからもISを支持する証拠が見つかった。

 公判でインセデル容疑者はテロ行為への関与を否定したが、リチャード・ウィッタム検察官は「彼が計画していたテロは、特定の人物を狙ったものか、2008年11月のムンバイ同時テロのように、より広範囲の無差別テロかのいずれかだ」と語った。

 英メディアはこぞって「ブレア元首相が攻撃対象だった可能性がある」と危機感をもって伝えている。

 ブレア氏は1997~2007年まで英首相を務めた。首相在任中の03年、国内世論の反対を押し切ってイラク戦争への参加を決断。05年7月にはイスラム過激派によるロンドン同時テロも発生しており、テロのターゲットになったのには、こうした背景があったとみられる。

 「ムンバイ型の攻撃」の暗号

 ロイター通信によると、インセデル容疑者が所持していた別のラップトップからは、“火器”を意味するスラングとともに、暗号化されたメッセージが見つかった。そのうちの1つ“k 1122aaa shhh etc”はムンバイ同時テロにも使われたカラシニコフ自動小銃を表す暗号。別の暗号である“mo**55bayy style”は、そのものずばり「ムンバイ型の攻撃」を意味するメッセージだという。

 ムンバイ同時テロではパキスタンに拠点を置くイスラム過激派組織の実行犯ら10人が駅やホテルなどを同時に襲撃し、約170人が殺害される大惨事に発展した。要人個人を狙ったテロはもちろん、無差別テロへの警戒を強化すべきだとの声が英国では高まっている。(SANKEI EXPRESS

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