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たかが水、されど水 世界最優秀ソムリエが伝授 青木冨美子

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たかが水、されど水 世界最優秀ソムリエが伝授 青木冨美子

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2007年世界最優秀ソムリエのアンドレアス・ラーソン氏=2014年10月17日(青木冨美子さん撮影)  【ワインのこころ】

 食通だけどワインが飲めない、あるいはアルコールに弱いとおっしゃる方にも役立つプレスランチがありました。

 講師は2007年世界最優秀ソムリエのアンドレアス・ラーソン氏=写真=で、イタリア産ミネラルウオーター『アクアパンナ』と『サンペレグリノ』を使って、「水には味があるのか」「料理やワインにどう影響するのか」をポイントにして解説。相性探求では銀座のフレンチ「レストラン エスキス」エグゼクティブシェフのリオネル・ベカ氏が2種のミネラルウオーターに合う料理を考案してくれました。

 伊トスカーナ産アクアパンナは雨水が地層に浸透して15年の時を経て採水されたもので、ミネラルは少なめ。硬度106mg/リットル、資質はなめらか。水道水と比較することで、そのピュアさが実感できました。発泡性のサンペレグリノは伊アルプスの麓で30年の歳月を経てきた地下水。石灰質土壌から溶解したミネラルを多く含み、硬度は640mg/リットルあります。

 食事と水の相性では、食材の香りやうまみを生かした繊細な味わい、ライトな料理にはアクアパンナ。逆にしっかりした味付け、また、素材由来の要素(ミネラル分を含むキノコ類など)があるならミネラル含有率が高いサンペレグリノと合わせるほうが“強さ”の点でもバランスが取れます。

 ワインも同様で、フレッシュで酸味があるタイプならアクアパンナが舌に優しくなじみ、成熟した白ワインや重厚な赤ワインにはサンペレグリノの“泡”が舌の上を洗い流す役目をしてくれます。

 “たかが水、されど水”、今後の応用価値大の体験になりました。(ワインジャーナリスト 青木冨美子/SANKEI EXPRESS

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