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【This Week】(12月1~7日) 火星への一歩 オリオン宇宙船、初飛行へ

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【This Week】(12月1~7日) 火星への一歩 オリオン宇宙船、初飛行へ

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米航空宇宙局(NASA)開発中の次世代宇宙船「オリオン」の試験飛行=2014年11月30日現在  米航空宇宙局(NASA)が開発中の次世代宇宙船「オリオン」が、4日に初めての無人試験飛行に挑む。

 NASAはオリオンを使って2020年代に小惑星、30年代に火星への有人飛行を構想しており、今回の試験を、地球の重力圏から離れた新たな領域に人類が踏み出すための第一歩と位置付ける。ただ財政難や政治状況から今後の計画には不透明な面も残る。

 オリオン宇宙船は4人乗りの設計で、本体は直径約5メートルのカプセル型。打ち上げトラブル時にロケットから安全に離れるための脱出装置と、太陽電池パネルの電力や推進力を供給する円筒形の「サービスモジュール」が付く。

 試験飛行は、オリオン本体の制御装置や耐熱材の機能を確かめるのが目的。既存の大型ロケット「デルタ4ヘビー」で、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から人を乗せずに打ち上げる。地球を2周しながら高度5800キロまで上昇し、時速3万2000キロで大気圏に突入する。2200度の高熱に耐え、パラシュートを開いて太平洋に着水する。所要時間は4時間半を見込む。

 NASAは、地球の周回軌道よりはるかに遠く、往復に年単位を要する火星への飛行に向け、アポロ計画に使ったサターン5ロケット並みに強力な新型ロケット「SLS」を開発している。

 18年以降にSLSロケットでオリオンを月の重力圏まで打ち上げ、地球に戻る無人飛行を計画。21年以降に初の有人飛行に踏み切り、火星に向けた最初のステップとして飛行士による小惑星探査を目指す。

 ただSLSロケットは予算不足などから開発が遅れ気味。当初は無人探査機で小惑星を捕獲して月の近くまで移動させ、飛行士が探査する構想だったが、条件に合う小惑星が見つかっておらず、実現を危ぶむ声が上がっている。

 小惑星探査は、もともとブッシュ前政権が進めていた月探査構想を、オバマ政権がキャンセルして10年に打ち出した。今年11月の中間選挙で民主党が敗北し、従来路線が今後も維持されるかどうかは不透明。NASAは各国に火星探査を見据えた国際協力を呼び掛けているが、日本は当面、米政権の動きを様子見する構えを示している。(共同/SANKEI EXPRESS

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