≪広角レンズでスケール感を≫

　構想に５年をかけ、２年間のリハーサルを重ね、総制作費２億香港ドル（約２００億円）を投じて生み出されたという「ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウオーターショー」です。そのスケール感を出すためにはやっぱり２０ミリ以上の広角レンズでワイドに会場全体を写したいですね。カメラ本体には、大きく分けてフルサイズとＡＰＳ－Ｃサイズの２種類があります。ＡＰＳ－Ｃの場合は約１．５倍になり、２０ミリでしたら３０ミリということになってしまうので注意してください。（撮影で使用したレンズは１６ミリ、ボディーはフルサイズなので１６ミリになります）

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

・絞り　　　　　　　　２．８

・シャッタースピード　１／５

・ＩＳＯ　　　　　　　４０００

・ＷＢ　　　　　　　　ＡＷＢ

・撮影場所　　　　　　マカオ　Ｃｉｔｙ　ｏｆ　Ｄｒｅａｍｓ

　≪色の変化に気をつけ瞬時に露出を変える≫

　Ｃｉｔｙ　ｏｆ　Ｄｒｅａｍｓのトンネルになります。どこに迷い込んでしまったのか？と入った瞬間に驚かされるデザインです。色が赤や青に変わるので舞台撮影と同じように、露出が安定しません。瞬時に変えるようにするといいでしょう。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

・絞り　　　　　　　　２．８

・シャッタースピード　１／１００

・ＩＳＯ　　　　　　　１６００

・ＷＢ　　　　　　　　ＡＷＢ

・撮影場所　　　　　　マカオ　Ｃｉｔｙ　ｏｆ　Ｄｒｅａｍｓ

　≪人物を入れた方が「大きさ」が伝わる≫

　ＡＬＢＥＲＧＵＥ１６０１と言うポルトガル料理屋さんの入り口には、緑の蔦（つた）がダイナミックに巻き付かれた大木が印象的でした。人がいない瞬間を狙って撮りましたが、人が入っている方が木の大きさが伝わりますね。こちらのお店はお料理もおいしいので、オススメの撮影スポットです。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

・絞り　　　　　　　　３．５

・シャッタースピード　１／４０

・ＩＳＯ　　　　　　　３２００

・ＷＢ　　　　　　　　ＡＷＢ

・撮影場所　　　　　　ＡＬＢＥＲＧＵＥ１６０１，Ｃａｌｃａｄａ　ｄａ　Ｉｇｒｅｊａ　ｄｅ　Ｓ．Ｌａｚａｒｏ　８，Ｍａｃａｕ　＋８５３．２８３６．１６０１

　≪道の「抜け感」　象徴的一枚に≫

　ポルトガルの植民地だったという歴史が分かるような石畳にオレンジ色の外灯、偶然通りかかったウエディングの衣装を着たカップルの後ろ姿です。頭上の花や左側の矢印のサインもアクセントになるかな？と思い、一瞬で構図を決めました。２人が遠くどこまでも続く未来を歩いていくかのようにイメージできるような、抜け感のある道を入れて撮影しました。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

・絞り　　　　　　　　３．５

・シャッタースピード　１／１２５

・ＩＳＯ　　　　　　　３２００

・ＷＢ　　　　　　　　ＡＷＢ

　≪変則的な構図　ワクワク感≫

　シェラトンマカオ　エグゼクティブスイートの入り口を入った廊下のライトの写り込みを撮りました。部屋の撮影をする際にベッドを撮るのが普通かと思いますが、入り口に入った瞬間のワクワク感を伝えるこんな構図もおすすめです。写り込みは普段から気にかけていないと見落としてしまうので見つける癖をつけましょう。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

・絞り　　　　　　　　３．２

・シャッタースピード　１／６０

・ＩＳＯ　　　　　　　８００

・ＷＢ　　　　　　　　ＡＷＢ

・撮影場所　　　　　　Ｓｈｅｒａｔｏｎ　Ｍａｃａｏ　Ｈｏｔｅｌ，Ｃｏｔａｉ　Ｃｅｎｔｒａｌ／Ｅｓｔｒａｄａ　ｄｏ　Ｉｓｔｍｏ．ｓ／ｎ，Ｃｏｔａｉ，Ｍａｃａｕ／＋８５３　２８８　２０００

　■須藤夕子（すどう・ゆうこ）　１９７４年、横須賀市出身、広告代理店など３年間のＯＬ経験を経て、カメラマンの道を目指す。現在フリーランスカメラマンとして雑誌、広告など国内外の著名人ポートレートを過去１０００人以上撮影。その他に写真講師として各地で教えている。ＢＳ　ＴＢＳ　土曜日夜１０時放送ひとまち紀行出演中。

＜公式サイト＞ｓｕｄｏｙｕｋｏ．ｃｏｍ

＜フェースブック＞ｙｕｋｏ．ｓｕｄｏ１

　【読者写真】夕子先生のワンポイントレッスン　

　見ているだけで、こちらも顔の筋肉がゆるんでしまうアザラシのリラックスした表情をおさえてますね。手前の水面を大きく入れてしまってますが、水槽の中だと分かるくらいの幅でいいので、もう少しカットしてもよかったでしょう。＜今回の読者：千葉県市川市　川名克幸さん、タイトル「マッドアングラー」＞

　【私のイチオシ】

　■写真撮影の旅「雪灯りが包むエキゾチックな街並み風景　自然織り成す白銀の大沼と小樽・函館の夜景」　日程：２０１５年２月２２（日）～２４日（火）

　旅行先でなかなか思い通りに写真を撮れないことはありませんか？　きれいな写真を撮れるようアドバイスを受けながら旅行が楽しめるツアー！　写真家・並木隆さんが同行し、雪灯りが包む小樽の街並みや函館の夜景など冬の北海道の魅力をめぐる３日間です。０３・５３２３・６９９０（クラブツーリズム株式会社）

ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｃｌｕｂ－ｔ．ｃｏｍ／ｔｈｅｍｅ／ｃｕｌｔｕｒｅ／ｐｈｏｔｏ／ｔｏｋｙｏ／

＜コースＮｏ．：０１９７０＞並木隆：フリーランスでカメラ誌の写真連載や執筆、各種写真教室の講師などを行う。花などの自然をテーマに活動中。

　≪作品お待ちしております！≫

　カメラ女子の力作を募集します（男性もＯＫ）。テーマは自由です。Ｆａｃｅｂｏｏｋの「笑顔泥棒写真倶楽部」では無料で写真添削をしています。投稿写真の中で良い作品は、こちらの読者コーナーで発表されます！

　投稿写真はメールでも受け付けます。作品名▽氏名（希望者はハンドルネーム）▽住所▽電話番号▽職業▽使用カメラ機種▽撮影場所▽撮影日－を記載。

　投稿お待ちしています！　ｅｘ－ｃａｍｅｒａ＠ｓａｎｋｅｉ．ｃｏ．ｊｐ