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【DANCE@EXPRESS】2015年のダンス界を考える カリスマカンタロー
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ダンス関連の企画演出などを行う株式会社「アノマリー」代表取締役兼ダンサー、カリスマカンタローさん=2013年2月27日(本人提供) 8月から始まった「DANCE@EXPRESS」。早いもので今号が今年最後の記事である。毎回さまざまな角度で人物紹介やダンス界の現状を伝えてきたこのコーナーだが、今回は毎号ダンスに対するQ&Aを担当しているカリスマカンタロー氏に2014年を振り返った上で、15年以降の展望を語ってもらった。
12年に教育に取り入れられた「現代リズムのダンス」、いわゆるストリートダンスですが、これが教育に入るということが僕たちの周りで噂になってから、さまざまな企業やダンサーがこの話に飛びつきました。その中でいろいろなプロジェクトが立ち上げられ、さまざまなシステムが出来上がり、今年度末で丸3年になります。
その間、僕たちに何ができたのか? その恩恵をダンサーに還元できたのか? そんなことばかり考えてしまいますが、一過性の短期的な熱は良くも悪くも収束に向かっていると思います。これが意味するものは、良い方向で見ると、本当にダンスを文化として育てていこうと思ってくださっている企業やダンサー、それに関わる全ての人たちがふるいにかかった状態であるということで、一方では、ダンス界がある程度頭打ちの状態であると判断している人も出てきているということです。
僕はこの会社を立ち上げたとき、20年構想でダンス界を見るようにしました。最初の10年で5合目、次の10年で皆が望むようなものにできたらいいと思っていました。そんな中、この10年を振り返ってみると、企業や一般の方を含め文化としてダンスを見てくれる方は飛躍的に増えたと思っています。少なくともその一翼を担えたのかなという自負もあります。さまざまな方のご協力の下、世間への認知という点においては5合目まで来ていると認識しても十分でしょう。
ですが、これがビジネスという側面で考えると、やっと3合目というのが現状です。一つはダンス界が思ったよりもクローズド・マーケットであるということです。日常のレッスンと発表会という流れを、小さいコミュニティーの中で全て完結させてしまうこともできるので、なかなかそのような人たちが外に出てこないというのが現状です。
これに関して、僕は地元で水泳を習っている子がオリンピックを目指すのと同じように、ダンスをする子供たちが目標とする場所がDANCE@LIVEであったら良いなと単純に思っています。なぜなら、そこが垣根や派閥を超えて、皆で空間を共有できる場所だからです。そこまでのもっと大きなステータスをイベントに付けることが第一の目標です。
もう一つは、僕たちを含めた企業側が思うダンサーからのニーズと、ダンサーからの企業に対するニーズを一致させることです。「ダンサーのための」「ダンサー専用の」と称しているサービスやアパレルは時として主観的なものでしかなく、ダンサーが企業に対するサービスも時として同じことが言えます。互いに今以上に、「やりたいこと」よりも「求められているもの」を意識できると良いのかもしれませんね。
ありがたいことに、最近お仕事をさせていただく方の中に、「昔ダンスをやっていた」「お子さんがダンスに夢中」とおっしゃる方が大変たくさんいらっしゃいます。このような方たちとともに先陣を切って僕はさまざまなことにチャレンジしていきます。15年は弊社の10周年=DANCE@LIVEの10周年の年になります。決勝戦である「DANCE@LIVE JAPAN FINAL」を国技館で行うのは8回目になります。このイベントを続けてこれたことを誇らしく思うとともに、来年は非常に大きなターニングポイントになる年だと思っています。
この10年をダンサーをベースに考えてきたとしたら、今までに得てきたものを使って来年からの10年間は一般の方たちを含めたものとして考えていこうと思っています。僕たちが愛するダンスの世界をより良いものにするために切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていきます。今後の僕たちの活動にぜひ注目していてください。(ライター 吉田悠紀/SANKEI EXPRESS)