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生き方編 「羊の年」のありようを考える
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かわいらしい羊の置物(IKKOさん提供)
2015年が幕開けしました。本年もおつきあいのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
私にとって1年の幕開けは、毎年希望と不安でドキドキするものでした。「去年1年がんばったけれど、また今年もがんばらなければ」と、プレッシャーを感じて、緊張してしまうのです。けれど、今年の干支である羊の意味をある人から教えてもらって、この1年が楽しみになり、気持ちもラクになりました。
私は毎年、その年の干支が持つ意味を勉強し、自分なりにその1年のあり方を考えています。去年は午年。「馬」という文字を左右反転させた「ひだりうま」は、馬には右から乗ると転ぶという習性があるため、必ず左側から乗ることから「左馬は倒れない」として、人生を大過なく過ごせるという意味が込められた縁起のよい文字です。それを私なりに、「何度転んでも起き上がろう」と受け止めた年でした。
今年の干支は「羊」です。「美」という漢字は、羊が大きいと書きますが、羊は、古来神さまへのささげ物でした。大きくて、毛皮も立派で、心も美しい羊だけが、神さまにささげられます。羊は富の象徴でもあります。食べてもおいしいですし、毛皮は服になる。売ればお金にもなります。私たちに美と富をもたらしてくれる存在である「羊」。つまり、今年は「美」が何よりも重要になってくる年だということです。
「美」は心から始まります。自分の言霊が積み重なって心を作り上げるのだとしたら、いい言葉だけを発して、心を磨いていかなければなりません。ですので、「今年1年こうありたい」という思いを込めて、私は書で「言の葉を重ねてよき年に」という作品を書きました。
心が美しければいい羊に育ちますし、その羊を食べることで周りの人も美しくなります。けれど、その逆もまたしかり。ポジティブではない言葉を発していると、美しい羊ではなくなり、周りにも悪影響を与えてしまいます。いい意味でも悪い意味でも、心の言霊がこの1年のあり方を決めるのですね。よい年も悪い年も、心の使い方次第。その危うさをしっかりと肝に銘じながら、自分の心の使い方を、人に喜んでもらえるような方向へと向けていきたいと思います。
このように、干支の由来を考えると、長所も短所も出てきます。占いなどであまりいい運勢が出なかった人もいるかもしれませんが、心配しないで。短所をよく知って気をつけることで、ピンチはチャンスに変えることができるのですから。心のありようが、1年間の運勢を決めるのです。羊を大きくして、心の美を獲得したいと思います。みなさまにとっても、この1年が美しく、そしてすばらしいものでありますように!
愛を込めて IKKO(美容家 IKKO/SANKEI EXPRESS)