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【勿忘草】同窓会の魅力
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正月休み、実家に帰省した。毎年変わらない、わが家の年越し料理を楽しみながら、母が教えてくれる地元の友人の近況に懐かしく聞き入った。小さな町だ。子供たちが卒業しても、母親同士はいろんなところで顔を合わせてお互いの子供の近況を報告し合う。
自分は大学で地元を離れてしまったため、地元の友人との距離がどんどん広がり、いまではこうして母親から話を聞くだけになってしまった。毎回のことだが、今回はとても寂しい気持ちになった。
というのも里帰りの少し前に同窓会について取材をしていた。シニア世代の同窓会の話題だが、同窓会幹事の代行サービスを行う「同窓会ネット」の担当者は、年代を問わず同窓会がいかに楽しいものか、実例を挙げて教えてくれた。取材の途中、「いいですねえ、私も同窓会したいです」と何度口にしただろう。
シニア世代の同窓会は、ただ集まればいい、というわけではないそうだ。名の知れたホテルを選んだり、食事にもこだわったりし、そこに、昔を懐かしむ演出が登場するという。みんなで校歌を歌うというものや、応援団の演舞などだ。初めての同窓会なら何十年ぶりにみることになる。さぞ、盛り上がることだろう。
同窓会の様式はこれにとどまらない。最近では宿泊を伴う同窓会旅行というのもじわじわ増えているという。退職している人が多いため、平日開催も可能で、宿泊施設も受け入れに積極的だ。行き先として人気なのは修学旅行で訪ねた場所だそう。1日目の宴会と2日目の観光やゴルフがセットになることが多いという。こうして、旧交を温める。
そういえば、昨年は「30歳の成人式」も取材した。就職し「本当の大人」になる年ということで、30歳で集まろうという取り組みだ。それぞれ別々の道を歩む仲間と再会し、仕事や恋愛などでいい刺激を受けることができたという話を聞き、このときもなんだかうらやましいと思った。
前ばかり向いて走ってきた年ごろをすぎ、ちょっと過去を振り返りたい時期にきているのだろうか。旧友の顔を思い浮かべながら、同窓会開催の知らせがこないか、期待を膨らませている。(佐々木詩(うた)/SANKEI EXPRESS)