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【DANCE@EXPRESS】ダンスに資格は必要ない そもそもダンサーとは一体?
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ストリートダンサーでありながらダンスアーティストとしても活躍している「Beat_Buddy_Boi」=2013年3月18日(提供写真) 昨今、われわれは一般的にストリートダンスを踊る存在を指して一様に「ダンサー」と呼ぶが、そもそも「ダンサー」とは正確にはどのような存在なのだろうか? 言われてみれば正確に定義することのできないこの問題を筆者独自の観点で考察してみた。
ダンスを踊っている人間からしてみれば、「お仕事は何ですか?」という問いに「ダンサーです」と胸を張って答えられるということはある種のステータスである。無論ダンスを始めて間もない人間がダンサーを名乗ることはほぼあり得ないが、ストリートダンスの世界は現在、ライセンスや資格のたぐいに左右されることのない世界である。故に「通例」なだけであり、昨日音楽に合わせて体を揺らすことを覚えた人間が翌日から「ダンサー」を名乗ってはいけないという縛りは何も存在しない。ひいては、何がダンスで何がダンスではないのかということすらも実は定義されていないのである。これを逆に考えると、いくつかの決まったステップを知らないが故に「ダンスを踊れない」ということではないということになる。音楽に対して気ままに体を動かすことが、ストレスの発散、自己陶酔、果ては自己表現までをも表す「ダンス」という一言の中に集約されることになる。
今現在、われわれが「ダンサー」と呼ぶか否かの判断基準の一つとして、「ダンスで生活が成り立っているか?」ということが挙げられる。非常に大まかに2つに分けると、一つはアーティストやそのバックアップとしてステージに上がる、または自らのショーや舞台を披露することによって収入を得るダンサー。もう一つはダンススクールでレッスンを行い、発表会などで作品を提示することによって収益を得ているダンサー。どちらも現状は「ダンサー」である。筆者の観点でこれらをまとめると、ミュージシャンという総称の中に、バンド、シンガー・ソングライターやデュオなどというくくりがあるように、ダンス界もまた「レッスンプロ」「ダンスアーティスト」「ストリートダンサー」など、重きを置くことによって名称を変えると、ダンスを知らない一般の人たちにも伝わりやすいのかもしれない。
総人口は増えているものの、文化としてこれらを捉え、知識を学びつつ発展に尽力する「ストリートダンサー」は減りつつある。願わくばこれらがただの習い事にならず、しっかりとした形で後世に伝わっていくことを切に願う。(ダンサー 吉田悠紀(ゆうき)/SANKEI EXPRESS)