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「自由奔放な家族」の性質を理解する アニマルプラネット「猫ヘルパー」「ライオンの大地」
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「猫ヘルパー」のジャクソン・ギャラクシー(左、アニマルプラネット提供)。(C)2015_Discovery_Communications,LLC
猫という動物は、飼い主すら主人と思っていないのかも? その勝手気ままなところが猫らしさで、憎たらしくも愛らしくもあるのだが、猫が起こすトラブルに困り切っている家庭もある。猫が人を激しく攻撃したり、猫がおしっこをひっかけて壊れた電化製品が山積みになっていたり…。「もうこの猫を手放すしかない」とまで思い詰めた家族と猫を助けようと活躍しているのが、全身タトゥーの巨漢、ジャクソン・ギャラクシーだ。
ギョロリとした目と奇怪なひげに、猫よりも先に人がおじけづいてしまう風貌だが、彼こそはアニマルプラネットの大人気シリーズ番組「猫ヘルパー」で知られる、猫のしつけのスペシャリストなのである。
誰かれ構わず襲いかかったり、イタズラをしたい猫などいない。必ずどこかに、その行動の引き金となっている原因がある。ジャクソンはその手掛かりを探す。ジャクソンいわく「猫の問題行動の原因は、ほとんど飼い主家族が作っている」。確かに、それを取り除くと、猫は魔法にかかったかのようにトラブルのない猫に生まれ変わるのだ。
猫はライオンやチーターの仲間。ネコ科に共通する性質、つまり「狩猟本能」や「なわばり意識」について理解すれば、問題の猫たちが何に不満や不安を抱いているかが分かる、とジャクソンは言う。それがトラブル解決の鍵となるらしい。
2月22日(にゃん・にゃん・にゃん)の「猫の日」にちなんで、アニマルプラネットはネコに関する番組を2月の1カ月間にわたり集中的に放送する『ねこ祭り』を実施。イエネコと野生のネコ科動物のことを知るにはうってつけの期間だ。
ケニアの国立公園で野生のライオンやヒョウ、チーターの成長や生き方を丹念に追った番組「ビッグキャット・ダイアリー」なども必見だが、それとはひと味違うシリーズ番組「ライオンの大地」も興味深い。
舞台はジンバブエの自然保護区。ここでは飼育したライオンをサバンナに戻そうという試みが行われている。アフリカ大陸に生息するライオンの数が急速に減少しているからだ。日本でトキを飼育して野生に戻す試みが続いているが、そのライオン版といっていい。ただしスケールはケタ違いで、センターで飼育されたライオンは今、広大な保護区を闊歩(かっぽ)し、野生のシマウマやインパラを狩って暮らしている。
このライオンたちは人に慣れているため、番組では生まれたばかりの赤ちゃんライオンが初めて巣穴から出てくるところや、子供たちが初めての狩りに挑戦する場面を至近距離から撮影している。こんな映像は、なかなかお目にかかれるものではない。
このシリーズと「猫ヘルパー」はいわば表裏一体。ネコにしか興味がないという人こそ「ライオンの大地」を。ライオンやヒョウが好きという人こそ「猫ヘルパー」を見てみてほしい。(SANKEI EXPRESS)