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厳しい自然との闘い 人間との共存 アニマルプラネット「野生の王国アワー」

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厳しい自然との闘い 人間との共存 アニマルプラネット「野生の王国アワー」

更新

ゾウと人間の共存の難しさと可能性を伝える。(C)2014_Discovery_Communications,LLC  【TVスクエア】

 アフリカ・ケニアのアンボセリ国立公園に、伝説的なゾウがいる。その名は「エコー」。30年以上もリーダーとして群れを率い続けてきた経験豊かなメスのゾウだ。

 優秀なリーダー

 巨体ゆえに天敵はほとんどいないものの、群れは水も食べ物も大量に必要とする。平穏な時はいいが、生んだばかりの赤ちゃんゾウがライオンに狙われたり、干ばつが訪れたときには、群れのリーダーがそれを乗り切る術をどれだけ備えているかが群れの運命を決める。

 エコーはとびきり優れたリーダーだ。干魃(かんばつ)のときに群れをどこへ率いたらいいか、豊富な経験と記憶が教えてくれる。しかしエコーのような思慮深いリーダーのいない群れは、食べ物を求めて人間の畑に入ってしまう。人も生きるために必死で作っている畑を根こそぎやられたら、相手が誰であれ、放っておくことはできない。報復のためにゾウが傷つけられ、殺される。しかしゾウの住む地に畑を作ったのは人間なのだ。どちらが悪いともいえない状況で、ゾウを守るため、愛護団体は共存の道を探す。

 偉大なリーダー、エコーが史上最悪ともいわれる干魃(かんばつ)の中、自身の老いも抱えながらどう群れを率いていくのか…という純粋な野生ストーリーと、ゾウと人との共存の難しさと可能性を考えさせるストーリーを、見事に融合した大作が放送される。

 毎週日曜日夜20時~22時の「野生の動物アワー」では、「エコーの物語」(11月30日放送)を始め、これこそ「本物の野生動物番組」と呼べる番組群がぜいたくにラインナップされ放送している。

 驚きの事実も紹介

 動物ものの大作をいきなり見るのはちょっとハードルが高いという人には「サバンナの王者たち」(来年1月放送)をおすすめしたい。

 この番組では、体のサイズ、狩りの成功率、チームワークなど、さまざまな部門でサバンナの動物たちの「王者」を紹介する。サバンナの王者といえばライオンだが、実は狩りの成功率はさほど高くないという話や、背の高さで王者となるキリンのオスとメスを見分けるには角の先の毛を見れば一目瞭然という話など、人気動物の基本の“き”から動物好きでも「知らなかった!」という話題まで、驚きと発見に満ちた番組となっている。親子で語りあいながら見るには最適だ。

 このほかにも、南の島の少年とジュゴンの間に生まれた友情を追った心温まるドキュメンタリー「ジュゴンと少年の物語」(来年1月放送)や、荒々しい自然を生き抜くペンギンたちのドラマを描いた「ケープペンギンの成長を追って」(12月7日放送)など、まさに「野生の王国」が目の前に繰り広げられる番組がそろっている。この枠こそ、アニマル・プラネットの真骨頂。一度は必ず見ておきたい。(SANKEI EXPRESS

 【ガイド】

 世界最大級の動物、自然チャンネルでペット、野生動物、自然・環境、人々の暮らし、文化を取り上げる。世界225以上の国と地域で放送されている「ディスカバリーチャンネル」の兄弟チャンネル。日本では2000年12月から放送を開始し、ケーブルテレビ局やスカパー!、IPTVで視聴できる。詳細はwww.animal-planet.jp。または、フリーダイヤル0120・777・179(10:00~18:00、年中無休)。

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