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【カフェ銃撃】デンマークで連続銃撃 7人死傷 「預言者風刺」再びテロ標的

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【カフェ銃撃】デンマークで連続銃撃 7人死傷 「預言者風刺」再びテロ標的

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銃撃事件の現場検証を受けるデンマーク・首都コペンハーゲンのカフェ。窓には約30発の弾痕が生々しく残っていた=2015年2月14日夜(ロイター)  デンマークの首都コペンハーゲン北部で14日、「表現の自由」に関する集会が開かれていたカフェが銃撃され、男性1人が死亡、警官3人が負傷した。集会には、2007年にイスラム教の預言者ムハンマドを犬のように描写したスウェーデンの風刺画家、ラーシュ・ビルクス氏(68)が参加しており、警察はビルクス氏が狙われたとみている。約9時間後には首都中心部のシナゴーグ(ユダヤ教会堂)付近でも銃撃があり、警察によると3人が負傷、うち1人が死亡した。警察当局は15日朝、カフェとシナゴーグに近い鉄道駅付近で、警察に向かって発砲してきた男を射殺した。男が2件の銃撃に関係していたとみて調べている。

 議論集会のカフェに乱射

 最初の銃撃事件は、14日午後4時(日本時間15日午前0時)前に起きた。カフェでは、風刺週刊紙「シャルリー・エブド」本社などが襲撃され17人が犠牲となった1月のフランス連続テロを受け、表現の自由を議論する集会が開かれていた。

 ビルクス氏を支持する団体が主催し、集会にはビルクス氏のほか、デンマークの国会議員やフランスのフランソワ・ジムレ駐デンマーク大使(53)らが出席。議論が佳境に入ったところで、突然、覆面をした男が外からカフェに向けて自動小銃を約2分間にわたり乱射し、車で逃走した。アラビア語らしき外国語で叫んでいたといい、ロイター通信などによると、出席していた55歳の男性が死亡し、現場の警護に当たり、応戦した警官3人が負傷した。

 事件後、ビルクス氏は「私が標的にされたのは間違いない。しかし、このような行為には決してひるまない」と地元メディアに語った。デンマークのヘレ・トーニングシュミット首相(48)は「政治的動機に基づくテロ」と非難、全土で警備体制を強化した。ジムレ仏大使は「犯人の狙いは(表現の自由を攻撃するという)シャルリー・エブドへの銃撃と同じだ」と語った。

 ユダヤ教会に発砲…射殺

 シナゴーグはカフェから約3キロ離れ、銃撃は15日午前1時ごろ発生。深夜にもかかわらず、施設内ではユダヤ教の少女の成人式に当たるセレモニー「バトミツヴァ」が行われており、約80人のユダヤ人らがいた。男はカフェの場合と同様に施設の外部から発砲、流れ弾に当たった38歳の男性が死亡し、警察官2人が負傷した。警官が男の行方を追っていたところ、15日午前5時(日本時間15日午後1時)ごろ、監視カメラに写った犯人に似た男を現場近くの駅付近で発見。職務質問したところ、発砲してきたため射殺した。男の風貌は中東系で、年齢は25歳から30歳ぐらいという。

 ビルクス氏に対しては、過激派組織「イスラム国」の母体となった「イラク・イスラム国」が07年9月、殺害した者に報奨金を与えるとの声明を出している。また、テロを監視する米企業「インテルセンター」によると、国際テロ組織アルカーイダ系武装組織「アラビア半島のアルカーイダ」は10~14年に発行した機関誌で、ビルクス氏ら13人を「暗殺対象」と名指ししている。相次ぐ殺害予告を受け、ビルクス氏は就寝時には常時、おのをそばに置いているとされる。

 デンマークでの銃撃事件を受け、フランスのフランソワ・オランド大統領(60)は14日、即座にデンマークへの「連帯」を表明。ベルナール・カズヌーブ仏内相(51)の現地派遣を決めるなど迅速な対応をみせた。(SANKEI EXPRESS

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