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【朝鮮総連本部転売】香港から10億円 購入会社に流入、「資金洗浄」の可能性

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【朝鮮総連本部転売】香港から10億円 購入会社に流入、「資金洗浄」の可能性

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在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部=2015年2月3日、東京都千代田区(共同)  在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビルの転売に絡み、資金の一部が中国・香港から流入していた疑いが強いことが15日、公安関係者らへの取材で分かった。購入費の多くは、朝鮮総連側が集めた資金が充てられたとみられるが、出所を隠す一種の“資金洗浄(マネーロンダリング)”が行われていた可能性が高い。本部「死守」を前提に債務者の朝鮮総連が主体となった不明瞭な取引を疑問視する声は根強い。

 公安関係者らによると、高松市の会社から本部ビルが1月に山形県の倉庫会社「グリーンフォーリスト」に約44億円で転売される前、香港から約10億円がグ社側へ送られたという。

 競売前に示談を模索していた民主党政権時代、朝鮮総連幹部は「40億円は出せる。香港に同胞から集めた蓄えがある」と政府関係者に明かしたという。大阪府警が昨夏に摘発した外国為替証拠金取引(FX)の不正事件でも、在日韓国・朝鮮人商工人らの出資金が北朝鮮工作機関の関与の下、香港で運用されていた。

 商工人から集めた資金か

 グ社の代表も元駐日中国大使館職員の中国人と日中間のコンサルタントなどを請け負う会社を設立し中国と取引があった。香港からの入金は、グ社代表の中国人人脈や取引ルートを通じて捻出したカネか、朝鮮総連側が商工人らから集めるなどし、国外にプールした資金である可能性がある。

 朝鮮総連関係者によると、許宗萬(ホ・ジョンマン)議長らが昨年末、関西地方の在日資産家らを回るなどして20億円前後のカネを工面したとされる。1月末には都内の拠点の朝鮮出版会館が約17億円で売却された。香港からの入金を加えると、本部転売額に達する計算になる。

 本部に会館管理会社名義の極度額50億円の根抵当権が設定された一方、朝鮮総連がグ社に直接融資したことを示す入金は確認されていない。朝鮮総連は差し押さえを免れるため、関連の薄い会社などを使って資産を逃避させてきたといわれる。今回も表向き関係のない会社を経由したり、会館管理会社名義にしたりする形で、最終的に転売に資金を投じたとみられている。

 本部転売の経緯について自民党議員らが政府に調査を申し入れるなど、政府・与党内でも疑惑をただす声は強い。グ社は産経新聞の取材依頼に応じていない。(SANKEI EXPRESS

 ■朝鮮総連中央本部の転売問題 在日朝鮮人系信用組合の破綻で生じた朝鮮総連の約627億円の債務により中央本部ビルが競売にかけられた。約45億円で落札した宗教法人は資金調達できず、2回目の入札で、約50億円で落札したモンゴル企業も書類不備で資格を失う。次点の高松市の不動産業、マルナカホールディングスが約22億円で落札し、山形県のグリーンフォーリストに転売した。

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