SankeiBiz for mobile

ソニー、音響・映像事業を分社化 半導体・娯楽主力に 営業益5000億円目標

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの経済

ソニー、音響・映像事業を分社化 半導体・娯楽主力に 営業益5000億円目標

更新

新たな中期経営方針を発表するソニーの平井一夫社長=2015年2月18日、東京都港区のソニー本社(小野淳一撮影)  ソニーは18日、携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」に代表される音響・映像(AV)機器事業を本体から切り離し、10月1日をめどに子会社化すると発表した。中期経営方針に盛り込んだ。代わりとなる収益の柱には半導体やゲーム機、映画、音楽を位置付けた。

 AV事業の需要の大幅な拡大は見込めないと判断した。経営を独立させることにより、経費削減や迅速な判断の徹底を目指し、黒字を着実に確保する狙いがある。

 ソニーは、2014年7月にテレビ事業を同様に分社化している。創業精神を受け継ぐ電機事業から距離を置く姿勢が、一段と鮮明になった。

 分社化の対象のウォークマンやブルーレイディスク(BD)プレーヤーといった製品は、ほぼ全てを海外で生産している。国内拠点の再編はない見通しだ。

 東京都内で記者会見した平井一夫社長は「(批判や失敗を)恐れず変革し、高収益企業の実現を目指す」と述べ、経営トップ続投への意欲を強調した。構造改革に取り組んできた吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)と、半導体事業を担う鈴木智行執行役が、ともに4月1日付で副社長に昇格する人事も発表した。

 15年度から3年間は、半導体や娯楽関連に力を入れることで収益を確保する。競合企業が少なく、先進的な技術や知見でソニーが優位に立つ分野へ集中的に投資する。17年度に連結営業利益5000億円以上を目指す。

 15年3月期連結最終損益は1700億円の赤字を見込む。営業損益は黒字を確保するものの200億円と低水準だ。

 これまで成長の柱としていたスマートフォンは、中国メーカーの台頭などを背景に苦戦が続いている。テレビも低価格競争が激しい。いずれも事業への大規模な投資はせず、赤字を出さないことを最優先に運営する。平井氏は「市場環境を見ながら売却や提携といった戦略を大胆に考えないといけない」と語った。

 ≪平井社長「危機感を持って商品出すため」≫

 ソニーの平井一夫社長が開いた記者会見の主な一問一答は次の通り。

 ――音響・映像(AV)事業を分社する狙いは

 「危機感を持って商品を出していくためだ。利益確保を念頭に経営し、結果責任を明確にする」

 ――半導体、ゲーム機、映画、音楽を今後の収益の柱に位置付けた

 「技術革新により競合他社との違いを出せる。成長領域として十分な投資を行う」

 ――上場以来初の無配を招いた責任は

 「これまでの3年間で、良い方向に向かいつつある。構造改革をやり切り、成長に持って行くのが責任だ。(批判や失敗を)恐れず変革し、高収益企業の実現を目指す」

 ――スマートフォンやテレビは先行きが厳しい

 「市場環境を見ながら、売却や提携といった戦略を大胆に考えないといけない」(SANKEI EXPRESS

 ■ソニーの構造改革 ソニーが電機事業を中心にコスト削減や組織の見直しを進めている改革。2014年は不振のパソコン事業を売却した。韓国勢との低価格競争にさらされたテレビ事業の分社化にも踏み切った。今後の収益源の柱としては、スマートフォン事業を掲げてきたが、中国勢との競争が激しくなって業績が悪化した。この結果、スマホ事業全体の約3割に当たる人員削減の決定を迫られた。

ランキング