SankeiBiz for mobile

頼れる「侍」は和テイストの引きたて役 青木冨美子

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのトレンド

頼れる「侍」は和テイストの引きたて役 青木冨美子

更新

「侍2013」、「園2013(ピノ・ノワール100%)」と漢字ワインが紹介された「神の雫」を手に杉本隆英氏=2015年2月16日(青木冨美子さん撮影)  【ワインのこころ】

 ワイン誌『ワイン・スペクテーター』の2014年トップ100で第8位にランキングされていた『ブリュワー・クリフトン ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2012』。ワインメーカーは米国人のグレッグ・ブリュワー氏です。祖母が小笠原流のいけばなを教えていた家庭で、日本文化に深い愛着を抱いています。彼は現在、十数年来の日本人の友、杉本隆英氏=写真=が手掛けるシャトー・イガイ タカハのワインメーカーとして活躍しています。

 杉本氏はシリコンバレーでIT企業の日本法人社長だったとき、一樽からマイワイン(300本)が造れるクラッシュパッドを体験。その後、日本でのカリフォルニアワインレストラン経営などを経て、いまでは完全にワイン業界人に転身。昨年は3万本のワインを生産し、米国本土やハワイでの販売を開始しています。シャトー・イガイ タカハの多くが世界的なワイン評論家から高得点を得ているのも快挙です。

 漢字ワイン『侍』=写真右=はシャルドネ(CH)100%で、コンセプトは“和のテイストに合う”こと。杉本氏は彼に“ひらめの昆布〆”との相性を委ねました。侍はブリュアー氏のワイナリー『ダイアトム』のシャルドネワインがベースです。米国西海岸サンタ・リタ・ヒルズのCHでステンレスタンクのみの製法だったものに、杉本氏が少しだけ樽の要素を加えることを提案したことで、昆布〆と相性絶妙なワインが誕生しました。頼り甲斐ある“侍”です。

 ちなみに『園』=写真左=はピノ・ノワール100%。エレガントで芯の強い大和撫子をイメージしています。(ワインジャーナリスト 青木冨美子/SANKEI EXPRESS

ランキング