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【Q&A】マイナンバー制度 行政手続き効率化 預金口座にも適用

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【Q&A】マイナンバー制度 行政手続き効率化 預金口座にも適用

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マイナンバーは常にハッカーによるサイバー攻撃の危険にさらされており、セキュリティーの強化が課題だ=2014年12月28日、ボスニア・ヘルツェゴビナ・ゼニツァ(ロイター)  政府はマイナンバー法と個人情報保護法の改正案を10日に閣議決定した。新制度導入による暮らしへの影響を探った。

 Q マイナンバーとは

 A 赤ちゃんから高齢者まで国民一人一人に割り当てられる12桁の個人番号のことです。納税や年金、医療など制度ごとに管理されている情報を共通の番号で照合できるようにし、国や自治体の事務作業を効率化する狙いがあります。

 Q 今後の流れは

 A 今年10月に市町村から個人番号を通知する書類が郵送されます。制度開始は来年1月で、本人が申請すれば、個人番号と氏名と住所などの情報が入り、顔写真も付いたカードが交付されます。発行は無料です。

 Q 消費者はカードを何に使えるのですか

 A 当初は主に行政手続きで活用できます。年金の受取開始時などは、住民票や所得の証明書の添付が不要になります。災害時の被災者に対する支援では本人確認が容易になり、確定申告や各種の給付申請も簡単になりそうです。

 Q その他の活用法は

 A 今回の法改正で、2018年から金融機関の預金口座にも個人番号が適用されることになりました。当初は任意ですが、金融機関は番号の付与を顧客に促すことになっています。政府はカードを健康保険証の代わりに使えるようにすることも検討していますが、運用開始は早くても17年夏以降になる見通しです。

 Q 制度の課題は

 A 政府がお金の動きを含めて幅広い個人情報を把握できるようになるので、国民の監視強化につながると懸念する声はあります。米国では番号を不正取得した他人に個人情報を引き出される被害が多発しており、プライバシー保護の観点から課題は残っています。

 Q 個人情報保護法の改正による影響は

 A 顧客から個人情報を取得した企業は、氏名や住所などを削除すれば、本人の同意がなくても外部に提供することが可能になりました。情報を不正利用した場合の罰則が設けられ、企業などを監視する個人情報保護委員会も新設されますが、不正行為を完全に防げるかは分かりません。

 Q 有効な対策は

 A 政府や企業にはシステムのセキュリティー強化など情報管理体制の強化が求められます。消費者も自らの情報が幅広く使われる可能性があることを自覚し、個人情報の提供を必要最小限にするなどの自衛策が必要になるでしょう。

 ≪流出や不正利用 米韓では多発≫

 欧米や韓国では国民一人一人の年金や医療、税務情報などを管理する番号制度が既に導入されているが、サイバー攻撃を受けて流出したり、不正利用されたりする事件は後を絶たない。

 米国では、外国人を含む約3億人がクレジットカード発行などに必要な「社会保障番号」を持つ。米連邦取引委員会(FTC)によると、毎年数百万人がカードを不正使用されるなど他人による「なりすまし」の被害に遭い、社会保障番号の流出が原因の場合も多い。

 米医療保険大手「アンセム」は2月、サイバー攻撃を受け、顧客ら約8000万人の個人情報が盗まれたと発表。社会保障番号も流出していた。

 韓国では1968年、身分証明のため生年月日や性別などを示す「住民登録番号」制度を導入。民間業者も顧客の同意を得て本人確認に利用しているが、オンラインでの利用が活発化した90年代以降、番号の流出や、なりすましなどの悪用が増加。昨年1月にもクレジットカード3社から住民番号を含む1億人以上の個人情報が流出した。

 韓国政府は個人情報保護のため番号の収集や管理を制限し、番号流出により生命や財産に被害が及ぶ恐れがある場合は番号変更を可能にする法改正も進めている。(共同/SANKEI EXPRESS

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