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より自由に自然にギターが弾けたら 関口シンゴ

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より自由に自然にギターが弾けたら 関口シンゴ

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ギタリスト・プロデーサー、関口シンゴ=2015年1月7日(提供写真)  ここ5年ほどでフジロックフェスティバルに出演、提供した音楽を使用した映像が動画再生サイトで100万回近く再生され、大ヒットしたテレビ番組「テラスハウス」の映画に挿入歌を提供したりと、その活躍は枚挙にいとまがないギタリスト・プロデューサー、関口シンゴの最初のアルバムがリリースになった。

 3年かかったという本作は「vusikという、風景が見える音楽をコンセプトとしたプロジェクトのために制作を開始したんですが、より幅の広い音楽を作りたいと思うようになり、作曲、レコーディング、オーバーダビングを繰り返しました」と本人は振り返る。作品ではオランダ人アーティスト、ウーター・へメルやGiovancaといった海外勢とのコラボレーション曲もある。どちらも来日時に直接音源を手渡してコラボレーションを提案したという。

 これまでヒップホップユニット、GAGLEやレイ・ハラカミ、矢野顕子、さかいゆうなど、ジャンルを問わずギタリスト・プロデューサーとして関わってきた。そういった活動においては「その人のイメージとか空気感が、自然と自分の方にも入ってくる」と教えてくれた。

 音楽で誰かを支える

 これだけの振れ幅のあるアーティストと活動していることを本人は「共通項を見つけて、それを大事に育てていく、という感じでしょうか。つながっているけれど自分とは違う個性や才能を持っている人たちと仕事ができるのは素晴らしいです」と語る。自分と違う感性をフラットに、やわらかく受け止めながら、寄り添うように音を奏でる。アルバム収録曲はどれも優しくて心地よく、多彩なアーティストの個性を引き立てながらまとめ上げている。それは新しい価値観との出合いがもたらす刺激を自然と自分の中に取り入れ音に変えるという彼なりのスタンスが生み出した唯一無二の世界観だ。

 そんな関口シンゴの音楽の原点は、意外にもX JAPANだという。「中学時代の親友に誘われて、カバーを始めたのが最初」という。その後ジャズやブルースを知り、プロを目指すきっかけは大学時代の良い音楽仲間たちとの出会いだったという。

 「自分を支えてくれた音楽で、自分も誰かを支えられればと思っています。そしてより自由に、より自然にギターが弾けるようになりたいです」と音楽人としての目標を語ってくれた。3年かけて紡がれた良質な音源をぜひ聴いてもらいたい。(音楽評論家 藤田琢己/SANKEI EXPRESS

 ■せきぐち・しんご ギタリスト・コンポーザー・プロデューサー。20歳から作曲活動を開始。風景や映像の浮かぶ音楽をコンセプトにしたソロプロジェクトvusik、ボーカルのこだまかおるとのユニット、EARTなどさまざまなプロジェクトで活動。2010年には作品がヨーロッパでリリースされ、14年にはスウェーデンでのライブも経験。4日、初のソロ名義アルバム「Brilliant」をリリースした。

 ■ふじた・たくみ 1976年、東京都生まれ。ラジオ、テレビの音楽番組を中心に活動する傍ら、年間150本ほどライブに通う。現場主義の視点で音楽を紹介し続けている。

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