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【勿忘草】マッサン熱

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【勿忘草】マッサン熱

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英スコットランドの主要都市  先日、北海道旅行に行った友達から土産話を聞いた。楽しい旅であったことが伝わり、自分も行きたくなったがすぐに旅立つこともできない。「出張とかないの?」と聞かれ、さすがに大阪から北海道には出張はないよ、と答えた数日後、まさかの北海道出張を仰せつかった。

 出張は、関西地区で視聴率が絶好調のNHK連続テレビ小説「マッサン」の撮影終了を取材することが目的だった。2月23日、最後の撮影は余市町の「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」で行われた。蒸留所内の旧事務所の建物を使い、マッサンとエリーがスコットランドで結婚式をあげるという回想シーンの撮影だ。

 建物内の撮影のため、外からは状況はうかがい知れないにもかかわらず、外には大勢の道民ファンが集まっていて驚いた。撮影を終え、2人が出てくるのを待っているのだ。終了時間も分からないなか、諦めて帰る人は少ない。関西にも負けない北海道内のマッサン熱を感じた。

 姉妹でやってきたという余市町の女性(55)は「私の周りでドラマを見ていない人はいない。一目見ずには帰れません」と震えながら話す。蒸留所から約40キロ離れた倶知安(くっちゃん)町から友人と来た女性(45)は、マッサン、エリーと書かれた派手な手製のうちわを持参して「こっちを向いてもらうには、これくらい派手なもの持たないと」と目を輝かせていた。地元自治体も、観光振興に結びつけようと盛り上がっている。そんなことを次々とメモに書き留めながら、雪の積もる屋外で2時間以上を過ごした。

 地元の人いわく「いつもより暖かい」という天気も、大阪に住む人間にとっては極寒。撮影が終わって、マッサン役の玉山鉄二さんとエリー役のシャーロット・ケイト・フォックスさんの話を聞き終わるころには、へとへとになっていた。特においしい北の特産品を食べることもなく宿に戻った。やっぱり次はプライベートで来たい、と思いながらも、夜の札幌の町に繰り出してウイスキーを飲むことだけは忘れなかった。ふらっと入ったバーのマスターは「やっぱり、はやりだから」と「余市12年」を出してくれた。最後までマッサン効果の大きさを感じた北海道出張だった。(佐々木詩/SANKEI EXPRESS

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