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【勿忘草】懐メロ

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【勿忘草】懐メロ

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 年は取りたくないが、年を取ったおかげで良いこともある。というより、自分だけでなく同世代も一緒に年を取っているのだと実感する瞬間が増えた。そのひとつが、さまざまなテレビ番組のBGMだ。昔は知らない曲が流れていたが、最近は私の青春時代の歌が流れるようになった。制作者が同年代なのだろう。

 番組にも私たち世代を狙い撃ちする内容があってうれしい。先日、NHKが「TM NETWORK(TM)」を特集した番組を流していた。中学時代に姉の影響で聴き始め、親にねだってCDを買ってもらった記憶がある。高校時代には、文化祭でカバー演奏もした。CDだけでなくビデオや小説など今でいう「メディアミックス」を推し進めていたTMだが、何しろお金のないお年頃。当時はCDを2枚ほど持っていただけで、友人に貸してもらったCDをカセットテープ(懐かしい!)にダビング(懐かしい!)し、飽きるほど聴いていた。

 大学生になって少しはお金の自由が利くようになったが、そのころにはもうTMは活動を終了していて、メンバーの小室哲哉氏はヒットメーカーになっていた。その後、TMは再始動と休止を繰り返していたらしいが、忙しかったこともあり、興味を失ったまま十数年。再び、小室氏の名前に触れたのは、皮肉にも「時代の寵児(ちょうじ)」が逮捕され、有罪判決を受けたニュースであった。かつてのヒーローを自分の勤める新聞社の紙面で見るというのは不思議な体験だが、もし記者として小室氏を取材する機会があったら、音楽の話を伝えたいものだなと思ったのを覚えている。

 そして、今年。NHKの番組で久々にTMの姿を見た私は早速、CDを買い、ライブのチケットを買い(大人って、すばらしい)、先日初めてナマのTMを鑑賞してきた。なんと、大学の先輩が同じ会場に向かっていたことをツイッターで発見し、ライブ後に再会するというおまけ付きだ。

 初めて見たTMのステージは、演奏良し歌良し演出良し。10代の私はこういうもの全てにあこがれたな、と感傷も。メンバーも還暦近くなってきたが、ヒーローは今も格好良かった。何よりこのニュースを今、記者として伝えられるのがうれしい。(道丸摩耶/SANKEI EXPRESS

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