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丸々もとおさん・丸田あつしさん 兄弟で新刊 パワーあふれる アジアの夜景
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首都バンコクを代表するランドマーク、ワット・アルン(暁の寺)と祈りを終えた若い僧侶たち=タイ(丸田あつしさん撮影) 日本でただ一人の夜景評論家、丸々もとおさん(49)と夜景フォトグラファーの丸田あつしさん(47)兄弟がこのほど、「亜細亜ノ夜景」(河出書房新社・2500円+税)を発刊した。混沌(こんとん)と秩序、伝統と革新、過去と未来-全てをのみ込みながら独自の景観を形成するパワフルなアジアの夜景130点を掲載する。おなじみの夜景からあまり紹介される機会のなかったレアな夜景まで全て撮り下ろし作品。想像を絶する色彩と斬新さに目を奪われること請け合いだ。
撮影地は、カトマンズ、バンコク、クアラルンプール、シンガポール、台北、上海など約30カ所。「世界新三大夜景」に選出された長崎や「100万ドルの夜景」と称される神戸など日本の夜景も含まれる。SANKEI EXPRESSの紙面でその夜景世界の一部を紹介しよう。
丸田あつしさんは、「世界ノ夜景」(ダイヤモンド社・2007年)を出版した際、ニューヨーク、香港といった有名夜景都市はもちろん、南アフリカ、モロッコ、ブラジルなどあまり目にすることのない国々の夜景まで、計31都市を訪れて撮影した。
そのうちに「風景としての夜景から、灯りと人との関わり、生活の中にある灯りに興味がわいてきた」と話す。「灯りと生活が身近にあり、そうしたことが表現できるのはアジアだろう」という結論に至り、今回の撮影にこぎつけた。
最初に訪れたときには自転車であふれていたベトナムは、オートバイが自転車に取って代わり、絶え間なく走る光景に驚いたという。「一体こんな時間にどこへ行くのだろう」。ベトナム・ダナンでは夜になっても橋を埋め尽くすように延々と切れ目なく通り過ぎるオートバイを撮影した。さらに以前はちょうちんなどで灯りを演出していたが、ここ数年は廉価になり手に入り易くなったことなどからLEDを利用したイルミネーションが目立ったという。
「アジアのパワーを印象づける写真集にした」と丸田さんは話す。
≪「光の足し算」が熱量生む≫
また、丸々もとおさんは、写真集の冒頭で「欧米の夜は極力余計な灯りを消し、キャンドルひとつで夕食を取るような“光の引き算”の文化で、アジアでは黄色のネオン看板に緑色のネオン看板を重ねて繁華街を形成するような“光の足し算”が成立しているようである」という。
そうした観点からすると「アジアの夜景は、光の足し算を手に入れているのだから、ある意味なんでもありで、その面白さがどんどん浮かび上がってくる」と指摘する。色光の重ね方、巨大建築物への投光、時代性の交錯など実に刺激的という。
さらに、「刺激という名の熱量は、身体の中にしっかりと受け止めて帰国した後にも、体の中をズンズンと突き上げてくる。アジアの光が血管に入り込み、ぐるぐると体中を駆け巡るような、そんな感じである」とコメントしている。
そして「部屋の光を少々暗くして、写真集のページにのみ光を当てて、ぜひ楽しんでいただきたい」と、とっておきの楽しみ方を紹介している。(EX編集部/撮影:夜景フォトグラファー 丸田あつし/SANKEI EXPRESS)