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火力建設ラッシュ 首都圏で「火花」 電力小売り自由化にらみ異業種も参入

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火力建設ラッシュ 首都圏で「火花」 電力小売り自由化にらみ異業種も参入

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家庭向け電気料金の再値上げについて陳謝し、頭を下げる関西電力の八木誠社長(中央)=2015年5月18日午後、大阪市北区の本店(共同)  首都圏で火力発電所の建設が相次いでいる。電力小売りの完全自由化を2016年4月に控え、首都圏への参入を計画する電力大手や石油元売り、ガス大手などが自前の電源確保を図る狙いだ。ただ、過剰な投資が電力の供給過剰につながる恐れも指摘されている。

 九州電力は1日、出光興産や東京ガスと共同で、石炭火力発電所の建設に向けた特別目的会社(SPC)を設立した。千葉県袖ケ浦市に、最大出力100万キロワットの石炭火力を2基新設し、2020年代半ばの稼働を目指す。

 九電の瓜生(うりう)道明社長は「小売り全面自由化における(九電の)重要な戦略となる」と強調した。東ガスは、契約者を対象に電力とガスのセット販売などを行う計画だ。

 同様に中国電力もJFEスチールや東ガスと共同で、千葉市に100万キロワット級の石炭火力を建設する。また関西電力は、東燃ゼネラル石油と共同で、千葉県市原市に石炭火力を建設する検討に入った。

 このほか昭和シェル石油は16年春までに、東ガスと共同出資する天然ガス火力発電所、扇島パワーステーション(横浜市)の能力を1.5倍に増強する。

 全国の電力需要の3分の1を占める首都圏は、人口増が続き今後も需要拡大が見込める優良市場だ。それだけに、自由化後の市場参入に向け、各社は安定電源の確保を急いでいる。

 ただ、東電が保有する火力発電は、出力4300万キロワットに達し、管内の電力需給も安定している。今後、合計出力820万キロワットの柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)が再稼働すれば、余剰電力が生じ、火力発電の稼働は抑制される懸念もある。建設計画が進む石炭火力の多くも、今後の需給次第で計画の見直しを迫られかねない。

 対する東電は、4月に中部電力と火力発電の共同事業会社を発足し、燃料調達コストの引き下げなどに向けた取り組みを始めた。さらに、小売り自由化に向け携帯電話会社など異業種と提携しセット割引を検討するなど、“迎撃態勢”を固めつつある。

 ≪感電値上げ 「再度の負担、重ねておわび≫

 関西電力は18日、経済産業省に申請した平均8.36%の家庭向け電気料金の6月再値上げが認可されたことを受け、大阪市の本店で記者会見を開き、八木誠社長が「お客さまに再度の負担をおかけし、重ねておわびします」と陳謝した。

 八木社長は高浜原発3、4号機(福井県)を早期に再稼働させて料金引き下げを目指す方針をあらためて強調した。また、この2基が想定通り今年11月に再稼働できれば「(再値上げで)本年度は黒字を確保できる見通しだ」と説明した。仮に11月に再稼働できなかった場合でも「費用の繰り延べなどで料金体系を維持したい」と述べ、これ以上の値上げには慎重な姿勢を示した。

 東日本大震災後、電気料金の再値上げは北海道電力に続き2社目。認可が不要な企業向けも、6月から平均11.50%値上げする。電力小売り全面自由化が来春に迫る中での再値上げについて、八木社長は「価格競争力が一段と低下する。大変厳しい状況だ」との認識を示した。

 電力需要が高まる夏場の家計負担を軽減するため、9月までの4カ月間は家庭向けで平均4.62%、企業向けで平均6.39%にそれぞれ抑える。

 長期間停止している原発に代わる火力発電の燃料費がかさんだとして、関電は昨年12月、収支悪化を食い止めるための再値上げを申請。約3カ月間にわたる経産省専門小委員会での審査や、公聴会などを経て、燃料費をはじめとするコスト削減策を織り込み、値上げ幅を申請時より圧縮した。(SANKEI EXPRESS

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