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「過酷な120時間」 太平洋横断へ飛んだ ソーラー・インパルス2 ようやく南京離陸

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「過酷な120時間」 太平洋横断へ飛んだ ソーラー・インパルス2 ようやく南京離陸

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最難関となる太平洋横断に向け、離陸するプロペラ機「ソーラー・インパルス2」=2015年6月31日未明、中国・江蘇省南京市(ロイター)  太陽エネルギーが生み出す電力だけで世界一周飛行に挑戦している1人乗りのプロペラ機「ソーラー・インパルス2」が31日午前2時40分、全行程で最難関とされる太平洋横断に向け、中国の南京を離陸した。米ハワイまで8175キロの距離を約120時間かけ、5昼夜ぶっ通しで飛び続ける計画だ。太平洋上の天候不順から2カ月間にわたって決行のタイミングを待ってきただけに、操縦席に座るスイス人操縦士のアンドレ・ボルシュベルグさん(62)は離陸前、「正しいルートをみつけ、やり遂げる自信が私にはあるんだ」と笑顔をみせた。

 台風を避けて

 ソーラー・インパルス2はスイスの団体「ソーラー・インパルス・ベンチャー」などが開発した。両翼の長さが72メートル、重さ2.3トンで、翼を覆う約1万7000枚の太陽電池で得た電力で4つのプロペラを回し、夜間でもバッテリーに蓄積した電力で飛行ができる。故障しない限り燃料を補給しないで飛び続けられる画期的な飛行機だ。

 世界一周の旅は、飛行経路を12区間にわけ、飛行日数25日間を予定している。3月9日にアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビを出発し、オマーン、インド、ミャンマーを経由して3月31日に南京入りした。そこで立ちはだかったのが、今回の冒険で最難関とされる太平洋横断だ。プロペラ機のため飛行速度は時速140キロにとどまり、ハワイまでは120時間の飛行が必要になる。最大の懸案事項は太平洋に現れては消える台風の存在だった。

 台風を避けて飛行ルートを設定するため、ボルシュベルグさんと交代で操縦士を務めるスイス人操縦士のベルトラン・ピカールさん(57)は今回、モナコのアルベール2世大公(57)の協力を受け、モナコに設置した飛行管理センターで最新の気象情報を収集。ハワイまでの飛行中、ピカールさんは常時モナコからボルシュベルグさんに気象など航空情報を送り続ける。

 5昼夜ぶっ通し

 ソーラー・インパルス2は1人乗りで、重量削減のため防寒装置も最小限という操縦士にとっては過酷な実験機でもある。そのうえ、ハワイまでの5昼夜は1日の睡眠2~3時間で飛ばなければならない。

 フランス通信(AFP)や英BBC放送(電子版)によると、元スイス空軍パイロットのボルシュベルグさんは離陸に先立ち、「天気も風もいい。安定した回廊がハワイまで届けてくれるはずだ」と台風に遭遇する恐れはないとの見通しを示したうえで、「上空で過ごす5、6日の間に自分自身を保ち、何を感じるのか発見したい」と難関に挑む心境を明かした。(SANKEI EXPRESS

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