第３シードのアンディ・マリー（英国）は第７シードのダビド・フェレール（スペイン）に７－６、６－２、５－７、６－１で勝った。

　ジョコビッチが全仏で過去６戦全敗だったナダルを狙い通りに攻略した。「試合前に準備したプランを実行するのは簡単ではない。でも、それができた」と誇らしげだった。最大の難関を越え、男子で史上８人目の四大大会全制覇の快挙まで、あと２勝とした。

　「相手に気持ちよくプレーさせない」と緩急をつけることを意識した。第１セットの第２ゲームでは緩いボールを返し、隙を突いて鋭く打ち込んだ。４ゲームを先取しながら追い付かれる嫌な展開だったが、６－５の第１２ゲームはドロップショットを効果的に使ってブレーク。その後は、ほぼ一方的に押し切った。

　シーズン開幕から４１連勝を記録した２０１１年は全豪、ウィンブルドン、全米を制したが、四大大会で唯一優勝できなかったのが全仏だった。今季はマスターズ２大会を制し、クレーでは負けなし。自信を得てローランギャロスに乗り込んできた。

　準決勝では再び試練が待つ。相手は同様に今季クレーで無敗（棄権を除く）のＡ・マリーだ。「タイトルを取るためにここに来た。準決勝に向けて切り替えたい」と闘志を燃やした。（共同／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）