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【Q&A】会期95日延長 戦後最長 安保法案成立期す政府・与党

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【Q&A】会期95日延長 戦後最長 安保法案成立期す政府・与党

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安倍晋三(しんぞう)首相(中央)も出席し、衆院本会議で今国会の会期を95日間延長することを議決した=2015年6月22日、国会(酒巻俊介撮影)  今国会の会期が9月27日まで95日間延長されました。通常国会では戦後最長の延長幅となりました。安倍晋三首相が最重視する安全保障関連法案の審議が進んでいないことが背景です。法案の衆院通過後、60日間たっても参院で採決に至らない場合、否決と見なし、衆院で再び可決する規定があり、そのルール適用も可能なほどの長期間。政府、与党には確実な成立を期す狙いがあります。

 Q 会期延長とは

 A 国会には会期が設定されています。与党がぜひとも成立させたい法案が会期内では審議時間が足りないと判断した場合、必要な日数を計算し会期を延ばすことです。

 Q 何度でも延長できるのですか

 A 毎年1回150日間にわたり開催する通常国会は1回だけ、その都度会期を決める臨時国会などは2回の延長が可能。かつては制限がなく1952年には5回も延長されました。乱用を避けようと58年に国会法が改正され、回数が制限されたのです。

 Q 延長の利点は

 A 審議時間を確保できるため、法案成立の可能性は高まります。与野党対決型の重要法案などで政権側は「より説明責任を果たした」と主張することもできます。

 Q デメリットは

 A 政府は国会開会中に国会への対応が最優先されるので、首相の海外出張を含めて外交日程は大幅に制約を受けます。政権側に不都合なことが起きれば、野党の国会追及にさらされかねません。このため、仮に延長するとしても必要最小限にとどめるのが通例です。

 Q なぜ今回は95日間も延長したのですか

 A 政府、与党は6月24日までだった会期の延長は不可避とみていましたが、安保法案の審議が想定以上に遅れました。当初「6月衆院通過-8月上旬成立」を描いていましたが、憲法学者が国会で安保法案は「憲法違反」と批判したことなどが影響し衆院の採決は見込めていません。

 Q 延長が決まってから「60日ルール」という言葉をよく目にします

 A 衆院可決後に法案の送付を受けた参院側が60日を過ぎても採決しないと「みなし否決」として扱い、衆院が再可決する憲法上のルールを指します。再可決は過半数でなく、3分の2以上の賛成が必要です。

 Q 過去の適用例は

 A 少ないです。2008年にはガソリンの暫定税率を復活させた税制改正法で使われました。当時は与党が参院で過半数を持たず、野党が主導権を持つ「ねじれ国会」という状況でした。

 Q 今回、野党はなぜ警戒しているのですか

 A 自民、公明両党が衆院で3分の2以上の議席を持ち、異例となる3カ月以上の延長となったため、60日ルールの適用を念頭にした対応だとみているためです。ただ与党は参院も過半数を占めており、審議がよほど滞らない限り参院で採決するとの立場です。

 ≪選挙改革 1981年には94日≫

 95日の会期延長幅は、通常国会としては現憲法下で最長となる。これまでの最大幅は1981年12月に召集された第96国会の94日。参院選挙制度改革の関連法案を確実に成立させることが当時の鈴木内閣の主な狙いで、安全保障関連法案の今国会成立を最優先する安倍内閣と事情は同じだ。

 94日に次ぐのは、第3次吉田内閣時代の85日。51年12月に開会した第13国会だ。当時の国会法は延長を1回のみに制限しておらず、延長を重ねて85日になった。

 その後は、野田内閣時代の2012年1月召集の第180国会。消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案の成立などを期す必要があり、79日延長した。(SANKEI EXPRESS

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