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与党、安保法案を最終合意 14日に閣議決定 自衛隊活動 残る日本独自の制約

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与党、安保法案を最終合意 14日に閣議決定 自衛隊活動 残る日本独自の制約

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安全保障法制に関する与党協議会後の記者会見に臨む自民党の高村(こうむら)正彦副総裁(右)と公明党の北側(きたがわ)一雄副代表=2015年5月11日午後、衆院第2議員会館(酒巻俊介撮影)  自民、公明両党は11日、安全保障法制に関する与党協議会を国会内で開いた。政府は集団的自衛権の行使を限定的に容認することなどを盛り込んだ関連法案の条文案すべてを提示。自公両党の出席者は条文案を審査し、最終合意した。協議会座長を務める自民党の高村(こうむら)正彦副総裁(73)は会合終了後、記者団に「抽象論としては議会の中で審議した上で常にいろいろなことがあり得る」と述べ、野党との修正協議に応じる可能性を示唆した。

 自公両党は14日までに党内手続きを終え、正式合意する方針。政府は14日に閣議決定し、15日に国会提出する見通しだ。

 安保関連法案は、自衛隊法など10本の改正案を一括した「平和安全法制整備法案」と、新法の「国際平和支援法案」で構成。与党協議では、有事に至らない「グレーゾーン事態」で自衛隊の海上警備行動などの手続きを簡素化する閣議決定案も示された。

 集団的自衛権の行使は、他国が攻撃されたことで日本国民の幸福追求権などが根底から覆される明白な危険があることを意味する「存立危機事態」と認定された場合にのみ認められる。自衛隊法や武力攻撃事態対処法など関連する6本の法律を改正し行使可能とする。

 他国軍への後方支援は、日本の平和に関係するケースについては周辺事態法を改正した「重要影響事態法案」で対応し、国際平和に関係する場合は新法の「国際平和支援法案」を根拠に自衛隊を派遣する。いずれも地理的制約はなく支援の対象やメニューも広げる。

 国際平和維持活動(PKO)協力法を改正し、武器使用権限を拡大するほか、PKO以外の人道復興支援活動などにも参加できるようにする。

 グレーゾーン事態での他国軍防護や、在外邦人の救出活動も自衛隊法改正で行うことを目指す。

 ≪自衛隊活動 残る日本独自の制約≫

 11日に与党協議会で最終合意された安全保障関連法案は、集団的自衛権の行使容認など自衛隊の役割を大きく前進させる内容だ。だが、憲法9条をめぐる従来の政府解釈との整合性を確保することが前提だったため、自衛隊の行動を制約する日本独自の枠組みは残った。一部野党は「戦争法案」と批判を強めているが、諸外国の水準と比べれば安保法制が整備されても厳しい法的制約が課せられていることに変わりはない。

 武器使用、解釈違い

 「集団的自衛権の限定的行使の意味が米国人には分からない。過剰に期待されるのも困る…」

 最近訪米した与党協議会の自民党側出席者は11日、こう不安を吐露した。

 国際法上、集団的自衛権は密接な関係にある国が攻撃された場合に自国への攻撃とみなし、共同して反撃する権利を意味する。

 しかし、昨年7月の閣議決定では密接な国が攻撃されても即座に反撃に加わることを許していない。他国への攻撃が日本の「存立危機事態」に当たると認定された場合に限り行使できる。このような集団的自衛権の考え方は日本以外に採用している国はなく、政府内では「なんちゃって集団的自衛権だ」という自嘲の声すらある。

 個別的、集団的自衛権が行使できない状況では、自衛隊は全面的な組織戦を意味する「武力行使」をすることはできない。有事に至らない「グレーゾーン事態」などで認められるのは自らを守るためなどの「武器使用」に限られている。武力行使と武器使用は双方とも英語で「USE OF FORCE」と表現する。両者の区別は、日本でしか通用しない。

 「難しいのは成立後」

 安保関連法案が成立すれば「武器等防護」を定めた自衛隊法95条を改正し、グレーゾーン事態で米軍やオーストラリア軍を防護することが可能となる。しかし、ここで自衛隊が行えるのは必要最小限の武器使用に限られている。

 米軍の部隊はグレーゾーン事態でも、全面的な武器使用(=武力行使)が認められており、防衛省幹部は「難しいのは法案が成立してからだ。自衛隊の部隊行動基準(ROE)を作成し、米軍との共同訓練を積み重ねて齟齬(そご)を来さないようにしなければならない」と話す。

 ただ、国連平和維持活動(PKO)や、欧州連合(EU)などが主導する人道復興支援活動では、任務遂行型の武器使用ができるようになる。これまでは、自衛官や自衛隊の管理下にある国連職員らを守ることに限った自己保存型の武器使用しかできなかったが、任務遂行型も認められることで治安維持任務に就くことも可能となる。(SANKEI EXPRESS

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