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ブランド発掘 原点に返り世界歩く BARNEYS NEW YORK
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光の差し込む明るい店内には、ファッションにあわせやすいバッグも豊富にそろえている=2015年7月27日、東京都新宿区(小野淳一撮影)
独自のコンセプトで複数のブランドの人気商品を扱うセレクトショップの草分け、BARNEYS NEW YORK(バーニーズ ニューヨーク)が今年、日本上陸25周年を迎える。記念に気鋭の若手デザイナーのブランド「AKANE UTSUNOMIYA(あかね うつのみや)」と「TARO HORIUCHI(たろう ほりうち)」によるバーニーズ ニューヨークのオリジナルアイテムを、8月7日から販売。「インターナショナルでファッションに強い」という原点に回帰し、新たな歴史を刻もうとしている。
「バーニーズ ニューヨーク」はファッションに特化した高級専門店という意味の「スペシャリティーストア」をうたう。日本1号店の新宿店は1990年にオープン。ウエアから雑貨、アクセサリーまでさまざまなアイテムが並ぶ。
「AKANE UTSUNOMIYA」はロンドンでファッションを学んだ蓮井茜が2009年に立ち上げたブランド。大きなシルエットのローゲージニットに、シフォンとジャージーの切り替えが入ったアシンメトリー(左右非対称)のスカートの組み合わせはフェミニンさが際立つ。
対する「TARO HORIUCHI」は構築的なシルエットのジャケットにガウチョパンツを合わせてメンズライク。堀内太郎はアントワープ王立美術アカデミーを首席で卒業し、欧州で活躍した後、09年に自身の名を冠したブランドを立ち上げた。
いずれも美しいシルエットと、ボリュームのあるトップスとボトムスを合わせる提案が今年らしい。8月7日から新宿店、銀座店など全国5つの直営店とオンラインストアで販売する。
ニューヨークのマンハッタンにある「バーニーズ ニューヨーク」は流行の先端を行く存在で、ここで何が取り扱われるかを、世界中のファッション関係者が注目している。
1923年、マンハッタンにバーニー・プレスマンが創業。60年代に欧州の新進ブランドを発掘して富裕層向けに紹介するビジネスモデルを確立。70年代に伊ジョルジオ アルマーニを初めて米国に紹介。80年代には若手アーティストを店内のディスプレー制作に起用、芸術の発信拠点ともなる。
89年に日本法人を設立。1号店の新宿店がオープンした90年当時は、「セレクトショップ」という言葉も浸透していなかった。その一段上を行く「スペシャリティーストア」の意味は「なかなか理解してもらえなかった」とディレクターの鈴木春さんは振り返る。
ターゲットは好奇心旺盛で審美眼を持つ、落ち着いた大人の男女。そうした人々を満足させるには幅広く、かつツボを押さえた品ぞろえが必要になる。バーニーズ ニューヨークの魅力は、スタッフ自らが足で稼いで発掘したブランドの数々だ。
鈴木さんは東京のみならず、ニューヨーク、ロンドンなどをくまなく歩き、気になる服を着ている人にどんどん声をかけた。仲良くなったところで「BY THE WAY(ところで)」と話を服に向ける。「どこで買ったの?」。地道な努力が実り、日本での認知度は上がっていった。
この間、ITバブル崩壊やリーマン・ショックなど景気の波もあり、系列は大手百貨店から大手商社、投資会社、そして大手流通グループと代わる。だが近年は「国内外の良い物を発掘する」という原点に返り、景気回復の追い風もあって改めてファンの支持を得て業績は好調だ。
鈴木さんは「ファンの半歩か一歩先を行くことで良い物を共有する関係でありたい」と話す。いまは米バーニーズと資本関係はないが、情報交換などは頻繁に行っている。共通する理念は「Select,Don’t Settle(選べよ、固執するな)」。海外の良いものを掘り起こして日本に紹介し、日本のデザイナーを発掘して海外に発信する。そうした存在でありたいと願っている。(文:藤沢志穂子/撮影:小野淳一/SANKEI EXPRESS)