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【衆院選2014】=政策を問う(1)=税財政政策 内閣官房参与・本田悦朗氏「活発な経済再生策議論を」
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本田悦朗内閣官房参与=首相官邸(寺河内美奈撮影) --衆院選はアベノミクスの評価が争点となる
「各党の公約を見ると、アベノミクスに代わる経済再生策に乏しい。デフレ脱却には、落ち込んできたマインドを上向きに変えることが欠かせない。これは財政政策だけでは無理で、思い切った金融緩和が必要だ。選挙戦で活発な議論を期待する」
--足元の景気認識は
「実質可処分所得の低下が消費を押し下げている。円安・株高によって資産効果が出たが、今は所得効果も表れ始めている。今後は賃金の上昇が消費力を喚起する『フェーズ2』に移行するはずだ。実質賃金がプラスにならないと経済の好循環は確認できない」
--円安でも輸出は思うように伸びていない
「その理由はリーマン・ショック直後の円高時代に海外に拠点を移してしまった企業が多いからだ。円安では投資が海外に向かう。これまでは数量ベースで伸びていなかったが、一部の企業は生産拠点を日本に戻そうと計画を立てており、これからは徐々に伸びてくるだろう」
--今の日本経済に必要な処方箋は
「まずは簡素な給付だ。今年のように1万円を給付するのでは規模が小さくて効かない。所得税減税や社会保険料の減免措置をすれば、中低所得者の懐は温まる。公共事業よりも、低所得者の家計を支援していくことが大事だ」
--財政再建への道筋は
「政府が目標に掲げる平成32年度の基礎的財政収支の黒字化は簡単ではない。9年度の消費税増税では消費税収は上がったが、他の税収は下がった。経済を成長させて国内総生産(GDP)を増やし、税収を上げて財政赤字を少なくしていくべきだ」
--29年4月の消費税率引き上げに必要な経済環境は
「アベノミクスの哲学は経済を大きくし、財政を改善するというものだ。物価上昇率は2%程度、実質GDPも2%成長で安定させる。実質雇用者所得が深いマイナスにならない程度で、名目所得を引き上げていく状況が整えば、消費税率10%への引き上げは可能だ」(尾崎良樹)
ほんだ・えつろう 東大法卒。昭和53年大蔵省(現財務省)。大臣官房政策評価審議官などを経て、平成24年4月から静岡県立大教授(金融論・国際金融論)。24年12月の第2次安倍晋三内閣発足に伴い内閣官房参与に就任。59歳。和歌山県出身。