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【衆院選2014】急造野党 「1強」に挑むも「空白」39

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【衆院選2014】急造野党 「1強」に挑むも「空白」39

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【衆院選公示】候補者の演説に多くの人が耳を傾ける。野党は「1強」に挑む=2014年12月2日、東京都新宿区(野村成次撮影)  ≪衆院選公示≫

 2日公示された衆院選(14日投開票)で、自民、公明両党が選挙区で擁立した候補者に対し、民主、維新、次世代、生活、社民の野党5党のいずれかの候補者同士が競合する選挙区は62で、全295選挙区の約2割に達した。自民の「1強多弱」を崩そうと野党5党間で候補者調整を進めたが完全な解消には至らず、逆に野党5党の候補が一人も存在しない空白区は39も残った。野党共闘は想定外の衆院解散により急造したものの、「時間切れ」を迎えたといえそうだ。

 候補者調整不足

 自民もしくは公明の候補者に対し、野党第一党の民主と第二党の維新の候補者が競合する選挙区は21選挙区となった。公示直前に民主の前職が比例代表に転出し、維新の前職が選挙区で出馬するなどの調整を進めた結果、2012年の前回衆院選(維新は旧日本(にっぽん)維新の会)の136選挙区と比べれば、大幅に減少した。

 先の臨時国会では、法案協力などで共闘関係を構築しつつあった両党だが、選挙の準備不足は否めない。安倍晋三首相が解散を表明した11月18日の時点で自民と公明がほぼ候補者を固めていたのに対し、野党側が本格的な候補者調整に着手したのは解散決定後だった。

 さらに、民主の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表はもともと野党再編に慎重で、維新の橋下(はしもと)徹共同代表(大阪市長)も民主との選挙協力には否定的なままだ。前職同士の対決は4選挙区残り、野党間の主導権争いで自民を利することになりかねない。

 主張異なり水と油

 より選挙協力が難航したのは民主と次世代だった。憲法や安全保障などで主張が異なる両党は広島県などの一部で候補者のすみ分けを行ったものの、競合は26選挙区に上った。

 両党の「水と油」の関係を象徴するように、候補予定者が以前から出馬の準備を進めていた選挙区にそれぞれが新たに候補者を擁立した選挙区もあり、「次世代との関係は崩壊状態」(民主党幹部)という。

 旧日本維新から分かれた維新と次世代の間でも競合は10選挙区となった。生活は一部が選挙直前に民主に復党する動きもあったが、それでも3選挙区で競合している。

 一方、野党5党の候補者が一人もいない39選挙区のうち、大半は自民、共産両党の候補者による「自共対決」の構図だ。「野党空白区」は中国や九州など西日本に多く、全295選挙区の約13%の選挙区で共産を除く野党の「反自民」の受け皿作りさえ構築できなかった。

 ≪小渕優子氏 涙で「スタートラインに」≫

 「もう一度スタートラインに戻って、一からやっていく覚悟です」。政治資金問題で経済産業相を辞任した自民前職の小渕優子氏(41)=群馬5区=は2日、出陣式で涙を浮かべながら支援者らに改めて謝罪し、逆風下で再出発を誓った。

 小渕氏をめぐっては、関連政治団体が開いた「観劇会」の収支がずれていることが10月に判明し、東京地検特捜部が捜査を進めている。過去の選挙では地元を空けて全国応援に回ることが多かったが、今回は「最初の選挙に戻る気持ちで地元に張り付く」との宣言通り、出陣式を終えると渋川市内の20カ所以上で街頭演説した。

 一連の政治資金問題については、深々と頭を下げて謝罪した上で「今はまだ説明できる段階ではないが、国のため地元のために頑張りたい」と理解を求めた小渕氏。

 一方、群馬5区から立候補した共産新人の糸井洋氏(46)と社民新人の小林人志氏(63)は小渕氏の「政治とカネ」問題を追及している。

 【群馬5区(3人)】

糸井  洋 46 党地区委員長 共 新 

小渕 優子 41☆前経済産業相 自(額)前(公)

小林 人志 63☆党県代表   社 新

(届け出順、☆は比例と重複)

 ≪渡辺喜美氏 厳しい表情で支持訴え≫

 かつて代表を務めていたみんなの党が解党し、無所属で立候補した前職の渡辺喜美(よしみ)氏(62)=栃木3区=は2日午前10時、栃木県那須塩原市の事務所前で出陣式を行った。渡辺氏は「党は消えても喜美は消えず、私の信念は微動だにしない。まだ道半ば。私に改革をやらせてほしい」と厳しい表情で支持を訴えた。

 渡辺氏は2009年1月に自民党を離党し、みんなの党を結成。だが、化粧品販売会社ディーエイチシー(DHC)会長からの8億円借り入れ問題で今年4月に代表を辞任。新党結成へ動いたが、政党要件となる衆参議員5人が集まらず断念した。

 父、美智雄氏から地盤を引き継ぎ、圧倒的な強さを誇ってきた渡辺氏。過去の選挙では閣僚や党代表として、全国を応援に駆け回ってきた。だが、今回は逆風の中、従来とは異なる地元密着の選挙戦を展開している。

 渡辺氏はこの日、選挙区内の企業や商店を回った。従業員ら一人一人と握手を交わした。

 栃木3区では前回選挙で比例で当選した自民前職の簗和生(やな・かずお)氏(35)、共産新人の秋山幸子(ゆきこ)氏(63)が立候補している。

 【栃木3区(3人)】

簗  和生 35☆元会社員   自(町)前(公)

秋山 幸子 63 党県委員   共 新

渡辺 喜美 62 元みんな代表 無 前

(届け出順、☆は比例と重複)

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