3Dプリンターの国内需要【拡大】
デザインなどの情報が外部に漏れるリスクを軽減できるメリットも大きい。
3Dプリンターに期待をかける企業は、東京都大田区にもある。飲料用ペットボトルのふたや食用油の容器などに使うプラスチック製品を、射出成型で製造する睦(むつみ)化工だ。
プラスチック製品の3Dプリンターによる試作を支援するサービスを新規事業の柱に位置づけ、2月には米マイクロファクトリー製で廉価版タイプ(51万4500円)の3Dプリンターの販売にも乗り出した。
リーマン・ショックや国内メーカーの競争力低下の影響で売上高が一時期落ち込んだものの、古川亮一社長は「3Dプリンターの関連事業を伸ばし、売上高を16年度には13年度見込みに比べて約2億円増の6億円にしたい」と意気込む。
これまでの経験を土台に、実用に耐える多様な素材の工業製品を、3Dプリンターを活用して少量生産する構想も温めている。