「仕事奪われるかも」
一方、中小メーカーの現場では不安の声も交錯する。
「3Dプリンターに仕事が奪われないだろうか」
「立体造形技術と既存メーカーが共存する道はあるのか」
5月28日、東京都江東区のテレコムセンタービルにある創業支援施設「MONO(モノ)」に集まった中小企業の実務者から、こんな声が漏れた。
3Dプリンターの活用を考えるイベントに、プラスチック製品制作・加工会社や機械工具の販売業者などから約20人が参加。関連ビジネスで実績を積む経験者と意見を交わしたが、メリットより懸念が先に立った。
モノづくりへの活用 ソフト面の対応課題
モノづくりの起業を総合的に支援する場として3月に開設されたMONOは、東京都立産業技術研究センターや新銀行東京とも連携。3Dプリンターなどの工作機械を備えた工作室や約130席の事務スペースを提供するほか、技術指導や製品試験、資金調達も支援する。