低運賃を売りに相次ぎ事業展開に乗り出している国内の格安航空会社(LCC)。関西空港を拠点とするピーチ・アビエーションが好調な半面、成田空港が拠点の2社は苦戦が続く“西高東低”の図式にあるが、2014年は成田拠点組が巻き返せるかが注目される。5月末には中国のLCCなどが出資する春秋航空日本が成田を拠点に国内線の運航を開始する予定で、競争はさらに激化する。
乗り継ぎ需要に照準
「上海をベースとする中国の(LCCの)春秋航空と、成田がベースの春秋航空日本が協力してネットワークをつくれば、日中両国の利用客のニーズに迅速、的確に応えていける」。昨年12月26日、成田空港で記者会見した春秋航空日本の鵜飼博社長はこう語り、自信を示した。
同社に33%を出資する中国の春秋航空は、上海発着で茨城、高松、佐賀の国際線3路線を運航している。春秋航空日本は5月末から成田と高松、佐賀、広島を結ぶ便をそれぞれ1日2往復運航する予定で、春秋航空と連携し、中国からの訪日客の乗り継ぎ需要を取り込む狙いだ。