記者会見で発言する任天堂の岩田聡社長(右)=7日午後、大阪市中央区【拡大】
3期連続の営業赤字を発表し、苦境が鮮明となった任天堂。海外売上高比率が7割を占めるため、円安で収支改善するとみられたが、海外でのWiiU不振は深刻で赤字幅は前期を上回った。
2015年3月期の黒字化に向けWiiUの立て直しが急務だが、海外では昨年値下げを断行し、売るごとに赤字が膨らむ「逆ざや」の悪循環となっている。
「最大のゲーム市場の米国で人気ジャンルにソフトが出せていない」。岩田聡社長は会見で海外の不振をこう説明した。
米国では銃などを撃ち合うゲームが人気だが、家族向けのゲームを得意とする任天堂はこのジャンルのゲームがほとんどない。一方、海外で販売好調なライバル、ソニーの据え置き型ゲーム機「プレイステーション4」にはこのジャンルのゲームが豊富にそろう。