ソフトバンクは5日、ロボット事業に本格参入すると発表した。世界初の感情を持った人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を来年2月、一般向けに売り出す。価格は1台19万8000円。全国のソフトバンクショップとインターネットで販売する。
子供に絵本の読み聞かせや外国語を教える「家庭教師」のような役割のほか、留守宅の見守りでの活用を想定している。当初は赤字で始め、量産効果と有料アプリケーションの拡販により、収益事業に育てていく考えだ。海外での発売も視野に入れている。
ペッパーは感情エンジンを搭載し、公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」と接続し、クラウド上にある高度な人工知能(AI)と連携して自ら動作するのが特徴。高速データ通信サービス「LTE」への対応も検討している。
家族の習慣や趣味を学習するだけでなく、他のペッパーの学習内容や感情をクラウドを通じて吸収することで、加速度的に進化するという。連続稼働時間は12時間以上。生産は台湾の鴻海精密工業に委託する。発売に先駆けて、6日からは東京・銀座と表参道の店舗に設置し、接客に活用する。